金剛輪寺

2014年2月13日寺院

金剛輪寺は、滋賀県愛荘町にある天台寺院で、琵琶湖東部に点在する「湖東三山」の一つです。秘仏本尊は「生身の観音」といわれ、元寇後に勝利を記念して建てたとされる国宝の本堂に安置されています。鬱蒼とした森林の中の参道は数百メートルにも及び、秋には「血染めのもみじ」で境内が赤一色に染まります。

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旅行先について

地図

旅行先の概要

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御本尊聖観世音菩薩(秘仏)
所在地滋賀県愛知郡愛荘町松尾寺874
交通 JR東海道本線「河瀬駅」又は近江鉄道「尼子駅」から湖東三山シャトルバス【紅葉シーズンのみ運行】で約30分、「金剛輪寺」下車
名神高速道路「湖東三山スマートIC」から車で約1分
拝観料大人600円、中学生300円、小学生200円
駐車場黒門(総門)付近ほかに舗装済の無料駐車場(収容台数:230台)あり
URL
連絡先金剛輪寺 0749-37-3211

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歴史・由来

金剛輪寺(こんごうりんじ)は、滋賀県愛荘町にある天台宗の寺院で、地名をとって「松尾寺」とも通称され、西明寺(池寺)、百済寺とともに、琵琶湖東岸の名刹「湖東三山」の一つに数えられます。

寺伝によれば、奈良時代の天平13年(741)に聖武天皇の勅願により行基が開山し、平安時代前期の嘉承年間(848~851)に慈覚大師円仁が来山し、同寺中興の祖となったといいます。

「生身の観音」と呼ばれる金剛輪寺の秘仏本尊聖観世音菩薩には、行基が一刀下すごとに三度礼拝する「一刀三礼」により彫刻したところ、木肌から血が流れ落ちたため粗彫りのまま祀ったという伝説が残されています。

また、鬱蒼とした森林の中、数百メートルにも及ぶ長い参道を抜けた先に位置する桧皮葺の本堂「大悲閣」は、元寇の際に執権・北条時宗が近江守護の御家人・佐々木頼綱に命じて元軍降伏の祈祷をしたところ効験があったため、その戦勝を記念して建立されたものといわれ、国宝に指定されています。

天正元年(1573)には、敵対する六角承禎(六角義賢)が立て篭もる鯰江城を支援したとして、「湖東三山」の一つ・百済寺が織田信長に焼き討ちされ、金剛輪寺にも同様に火が掛けられますが、上述の本堂のほか、三重塔、二天門は辛くも焼失を免れ、今日では国の重要文化財に指定されています。

本坊「明寿院」には桃山時代から江戸中期にかけて作庭された国名勝の池泉回遊式庭園があり、紅葉の時期には周囲が赤一色に染まり、「血染めのもみじ」と呼ばれています。

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車椅子で旅行するポイント

金剛輪寺【1】金剛輪寺入口の黒門(総門)。3段ほどの階段があり、その先の参道沿いに拝観受付がある。
金剛輪寺【2】黒門近くのトイレ棟。男子トイレ脇に身障者用トイレがあり、さらに奥の木戸から続く道は拝観受付に至る。
金剛輪寺【2-1】身障者用トイレ内部
金剛輪寺【3】拝観受付。この奥の参道は一部平坦な場所もあるもののほぼ階段路で車椅子不可。
金剛輪寺【4】駐車場奥に「防災自動車道路」の入口。ゲートがあるがセンサー式で自動開閉する。身障者車両は申し出てここから山上へ。
金剛輪寺【5】防災自動車道路の分岐。右手が山上の本堂方面、左手に駐車して庭園に行くことも可。
金剛輪寺【6】名勝庭園の入口。道路分岐から白門を経て明寿院玄関まで段差はないが、庭園入口には段差がある。
金剛輪寺【7】名勝庭園の内部。自力歩行可ならば石畳の細い通路を通って護摩堂、茶室、庭園を拝観できる。
金剛輪寺【8】防災自動車道路の終点。ここに駐車して本堂正面まで移動できる。入山料は本堂の職員へ。
金剛輪寺【9】金剛輪寺の国宝本堂。内部も拝観できるが階段のため車椅子では不可。正面左手の三重塔への参道も階段路につき不可。


金剛輪寺

周辺の名所・観光スポット

彦根城博物館

彦根藩井伊家の居城で、天守が現存する数少ない近世城郭の一つとして国宝に指定されている彦根城内に開設された博物館。藩庁のあった表御殿の建物を復元している。井伊家伝来の美術品・武具・古文書など多数を提示している。
【身障者トイレ・スロープあり。なお彦根城天守は急な石階段のため車椅子不可、玄宮園は一部車椅子可。】

■参考リンク:国宝彦根城

このページの執筆者
@tabisora110