智恩寺

智恩寺

2024年9月18日寺院

智恩寺は、京都府宮津市にある臨済宗妙心寺派の寺院です。全国的にその名を知られる景勝地「天橋立」の入口にあり、奈良県桜井市の「安倍文殊院」、山形県高畠町の「亀岡文殊堂」とともに、「日本三文殊」の一つに数えられます。境内に残る室町時代の多宝塔は国の重要文化財に指定されています。

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旅行先について

地図

旅行先の概要

御本尊 文殊菩薩
所在地 京都府宮津市字文珠466
交通 京都丹後鉄道宮豊線「天橋立駅」から徒歩5分
京都縦貫自動車道・山陰近畿自動車道「宮津天橋立IC」から車で10分
拝観料 無料
駐車場 境内西側に舗装された「智恩寺駐車場」あり(普通車700円)【身障者区画あり・身障者トイレ併設】
URL
連絡先 天橋山智恩寺 0772-22-2553

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歴史・由来

智恩寺は、京都府宮津市にある臨済宗妙心寺派の寺院で、知恵を司る仏である文殊菩薩を秘仏本尊として祀っています。宮城県松島町の「松島」、広島県廿日市市の「宮島」とともに、全国的にその名を知られる景勝地「天橋立」の入口にあります。また、地名から「切戸の文殊」「九世戸の文殊」とも呼ばれ、奈良県桜井市の「安倍文殊院」、山形県高畠町の「亀岡文殊堂」とともに、「日本三文殊」の一つにも数えられます。

その草創については詳らかではありませんが、延喜4年(904)に醍醐天皇から「天橋山智恩寺」の寺号・山号を賜り、文殊堂に掲げる扁額は醍醐天皇の宸筆とされています。鎌倉末期の嘉暦年間(1326~29)には、中国の元に渡って修行した嵩山居中すうざんこちゅうが住職となり、真言密教の寺院から禅宗寺院に改められました。

室町時代には将軍・足利義満や足利義持らが文殊堂を参詣したほか、雪舟が描いた国宝『天橋立図』や、謡曲の『久世戸』『丹後物狂』にも登場するなど、その霊験が広く知れ渡りました。

続く江戸時代の寛永年間(1624~44)には、宮津藩主・京極高広に招かれた別源宗調が住職となってこの寺院を中興し、以来、臨済宗妙心寺派に属するようになり、現在に至っています。

境内に残る多宝塔は、明応10年(文亀元年)(1501)、丹後国守護代で府中城主の延永修理進春信が建立したことが内部の墨書からわかっており、室町時代の多宝塔では丹後地方唯一のものとして、国の重要文化財に指定されています。

ほかにも後桜町天皇から黄金を下賜されたことから「黄金閣」の異名をもつ明和4年(1767)再建の壮大な「三門」、雪舟『天橋立図』にも姿がみえる応永34年(1427)・永享4年(1432)の銘をもつ「石造地蔵菩薩立像」、「和泉式部の歌塚」から移設されたという鎌倉時代の「石造宝篋印塔」、もとは寺院の大湯屋にあり手水鉢として転用された鎌倉時代の「鉄湯船」など、貴重な文化財が豊富です。

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車椅子で旅行するポイント

智恩寺_1.jpg 【1】智恩寺正面の三門には石段3段があるので、すぐ右手の玉砂利が敷かれた道路に迂回する。
智恩寺_2.jpg 【2】迂回路沿いの数か所にコンクリート舗装された参道が接しているので、ここから境内に入る。
智恩寺_3.jpg 【3】迂回路沿いには観光船のりばもあるが、バリアフリー化されており車椅子のまま遊覧が可能。
智恩寺_4.jpg 【4】コンクリート舗装の参道を進むと、智恩寺の文殊堂正面に出る。堂内には入れないが賽銭箱は参道寄りにある。
智恩寺_5.jpg 【5】三門手前を右折すると天橋立に至る。天橋立の遊歩道は砂地だが固く締まっており、途中には身障者トイレがある。
智恩寺_6.jpg 【6】自動車の場合は境内西側に舗装された智恩寺駐車場があり、身障者区画や身障者トイレも併設されている。
智恩寺_6-1.jpg 【6-1】身障者トイレ内部
智恩寺_7.jpg 【7】駐車場からも舗装された参道を通って容易に文殊堂の正面に至ることができる。


智恩寺境内図

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境内配置図 [凡例]

京都府道2号宮津養父線 京都丹後鉄道宮豊線 天橋立駅 天橋立駅送迎用駐車場 智恩寺駐車場 料金所 三門 多宝塔 鉄湯船 文殊堂 無相堂 方丈 庫裡 暁雲閣(楼門) 鐘楼 宝篋印塔 石地蔵 観光船のりば天橋立桟橋 廻旋橋 天橋立 天橋立駅バス停 文殊バス停 文殊荘松露亭(旅館) 

移動のしやすさ

 ★★★★☆

バリアフリーの状況

 智恩寺の境内は全般に平坦で、参道も石畳やコンクリートで舗装されている。正面の三門には石段があるが、脇道から迂回し、コンクリート舗装された参道を通って文殊堂の正面に至ることが可能である。自動車の場合は境内西側の智恩寺駐車場を利用すれば、さらに短い距離で容易に移動ができる。駐車場内には身障者区画や身障者トイレを併設したトイレ棟もある。

周辺の名所・観光スポット

天橋立

「天橋立」は、陸奥松島・安芸宮島と並び「日本三景」の一つとされ、全長約3.6キロメートルの幅の狭い砂州に6千本もの松が生い茂る、白砂青松の景勝地です。『丹後国風土記』には、国生みをしたイザナギが天に通うために造ったという地名説話を載せています。砂州内を散策して対岸まで渡ることができる(ただし、所要時間は徒歩で片道50分)ほか、夏場には海水浴場も開設されます。
【身障者トイレあり】

■参考リンク:天橋立観光ガイド

このページの執筆者
@tabisora110