鶴林寺

鶴林寺

寺院

鶴林寺は、兵庫県加古川市にある天台宗の寺院です。上代に聖徳太子が創建したといわれており、境内には国宝の本堂や太子堂などの貴重な建築物が存在します。本尊は平安時代の薬師三尊像ですが、ほかに飛鳥時代の金銅製の聖観音像を有し、新西国三十三箇所の札所にもなっています。

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旅行先について

地図

旅行先の概要

御本尊 薬師如来
所在地 兵庫県加古川市加古川町北在家424
交通 JR山陽本線・加古川線「加古川 駅」からかこバス(別府ルート)8分、「鶴林寺」停留所下車
山陽電鉄「尾上の松駅」から徒歩15分
国道2号加古川バイパス「加古川ランプ」から車で10分
拝観料 中学生以上は入山料・宝物館拝観料とも500円。入山料と宝物館拝観料のセットで800円(入山時間は9:00~16:30)【身障者は手帳提示で本人・付添1人まで無料】
駐車場 境内に舗装された無料駐車場あり【身障者専用区画あり】
URL
連絡先 鶴林寺 079-454-7053

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歴史・由来

鶴林寺は、兵庫県加古川市にある天台宗の寺院です。

『鶴林寺聖霊院縁起』によれば、廃仏派の物部守屋の迫害から逃れ播磨国に草庵を結んでいた高句麗僧・恵便えべんの徳を慕い、用明天皇2年(587)に聖徳太子がこの地を訪れ、秦河勝に命じて三間四面の精舎を建立し、釈迦三尊像と四天王像を祀るとともに、恵便を住持としたのが始まりとされています。

『日本書紀』推古天皇14年(606)条には、聖徳太子が岡本宮で法華経を講じたところ、「天皇大喜之、播磨国水田百町施于皇太子」として、推古天皇から聖徳太子に播磨国にある100町の水田が下賜されたことが触れられており、鶴林寺の成立にも関連があるとする説もあります。

平安時代になると、鳥羽天皇の行幸の際、「鶴林寺」の宸筆の扁額を賜り、勅願所となったところから、それまでの「四天王寺」を改めて「鶴林寺」と呼ばれるようになりました。

最盛時には寺領2万5千石を有する大寺院であったといいますが、戦国時代になると三木城主の別所長治に寺領を押領され、次いで織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の時代にも寺領を減らされています。

室町時代の応永4年(1397)に建てられた本堂や、平安時代の天永3年(1112)に建てられた太子堂はともに国宝に指定されるなど、境内には貴重な文化財が多く存在します。また、江戸時代の文政4年(1821)に傷んだ古材を取り替え大改修された室町時代の三重塔も兵庫県指定文化財です。

鶴林寺の本尊は平安時代作の薬師三尊像ですが、ほかに「あいたた観音」と通称される白鳳時代の金銅製の聖観音像を有し、新西国三十三箇所の札所にもなっています。

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車椅子で旅行するポイント

鶴林寺_1.jpg 【1】鶴林寺には舗装済みの駐車場があり、参道に隣接して身障者用区画が設置されている。
鶴林寺_2.jpg 【2】鶴林寺公園や境内には複数の身障者用トイレが設置されている。
鶴林寺_3.jpg 【3】駐車場から鶴林寺仁王門まで平坦な石畳の参道が続く。仁王門には階段があるが、脇にスロープが用意されている。
鶴林寺_4.jpg 【4】鶴林寺の本堂前。足元の参道部分は石畳で、周囲は細かな玉砂利がまばらに敷かれるが平坦。ただし、堂内に入るには階段を登る必要がある。


鶴林寺境内図

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境内配置図 [凡例]
兵庫県道129号別府港加古川停車場線 兵庫県道209号鶴林寺線 国道250号 鶴林寺南交差点 安産子育地蔵尊 鶴林寺公園 仁王門 行者堂 経蔵 三重塔 常行堂 新薬師堂 講堂 本堂 鐘楼 太子堂 観音堂 宝物館 真光院 宝生院 浄心院 護摩堂 蒸気機関車 鶴林寺バス停

移動のしやすさ

★★★★☆

バリアフリーの状況

鶴林寺は境内の周囲が公園化されており、身障者用トイレや駐車場などが整備されている。境内へは通常、仁王門から入山料を支払って入るが、身障者本人と付添人1人までは宝物館とも無料で、貸出用車椅子も用意されている。境内の参道には石畳が敷かれ、それ以外の部分は薄く玉砂利が敷かれる程度で平坦である。仁王門・新薬師堂・宝物館には段差や階段があるものの、それぞれスロープが設置されている。なお、本堂は階段があるので内部までは入れないが、階段に金属製の手すりがある。

周辺の名所・観光スポット

高砂神社

「高砂神社」は、兵庫県高砂市に鎮座する神社で、三韓征伐からの帰途、大己貴命の神託を受けて神功皇后が創祀したものといわれています。姫路城主・池田輝政が高砂城を築城するためいったん遷座させましたが、一国一城令により高砂城が廃城となったことから、後に本多忠政がもとの場所に再度遷座させました。境内には結婚披露宴の定番として謡われる「高砂」に登場する「相生の松」があります。なお、現在の「相生の松」は5代目です。【身障者用トイレあり】

■参考リンク:高砂神社

このページの執筆者
@tabisora110