松風山音楽寺

2014年4月19日寺院

松風山音楽寺は、秩父ミューズパークに囲まれた臨済宗の寺院で、秩父観音霊場第23番札所となっています。境内には江戸中期に建てられた観音堂と困民党事件で打ち鳴らされた梵鐘があり、音楽の寺名から歌手がヒット祈願によく訪れます。

旅行先について

地図

旅行先の概要

御本尊 聖観世音菩薩
所在地 埼玉県秩父市寺尾3773
交通 関越自動車道「花園IC」から車で約1時間
西武秩父線「西武秩父駅」からミューズパーク循環バス(ぐるりん号・左回り)経由で約15分、「音楽寺」停留所下車、徒歩約3分
拝観料 無料
駐車場 境内入口に舗装された無料の駐車場(身障者用区画:2台)あり
URL
連絡先 松風山音楽寺 0494-25-3018

歴史・由来

松風山音楽寺は、秩父ミューズパークに囲まれ、武甲山を望む高台にある臨済宗の寺院で、秩父観音霊場第二十三番札所となっています。

『新編武蔵風土記稿』によれば、平安時代の天長年中(824~833)に慈覚大師円仁が観音の像を自ら刻み、山道を開いてこの堂を創建したと伝え、その際に牡鹿が案内したことから「小鹿坂」という峠の名が付いたといいます。

室町時代の応永19年(1412)、円福寺二世である南岩天揚が音楽寺を再興し、札所である観音堂の別当寺となりました。

現在、小鹿坂峠の下にある観音堂は、江戸時代の正徳年間(1711~1716)に建立されたもので、寄棟造りの三間四面堂となっています。

堂の傍らにある梵鐘は、明和5年(1768)に鋳造された六観音が鋳出されているもので、明治17年(1884)に困民党の農民たちが武装蜂起した秩父事件では、決起の合図としてこの鐘が打ち鳴らされたといわれます。

また、小鹿坂峠にはいわわる十三塚とよばれるものがあり、ここに一列に立つ地蔵像は「十三権者の石仏」とよばれ、秩父巡礼を開創した十三権者、すなわち閻魔大王、倶生神、花山法皇、性空上人、蔵王権現、医王上人、白河法皇、徳道上人、良忠僧都、通観法印、善光寺如来、妙見大菩薩、熊野権現であるとされています。

音楽寺はその寺名からか、演歌歌手などがヒット祈願によく訪れる寺としても知られており、観音堂にはポスターやリサイタルの告知などが貼り出されています。

車椅子で旅行するポイント

【1】秩父ミューズパークを縦断する市道から百花園駐車場へ。舗装済で2か所に身障者用トイレ・駐車区画あり。
【2】駐車場奥のトイレの先の舗装道が音楽寺方面への参道となっている。
【3】音楽寺本堂。手前の舗装された坂道が境内に続いているが、かなりの傾斜がある。
【4】本堂わきに「観音堂はこの上です」の看板。階段路につき車椅子では観音堂に移動できない。
【5】十三権者の石仏。裏道から車で行けるが狭隘かつ砂利道につき運転注意。
【6】砂利道を下り自動車の車中から音楽寺観音堂を見下ろす。向こうの山は武甲山。





移動のしやすさ

★★★☆☆

バリアフリーの状況

秩父ミューズパークからの入口には舗装駐車場と身障者トイレがあり、一見すると車椅子での移動も容易なようだが実はそうでもない。音楽寺の本堂まではたしかに舗装された坂道だが、本堂手前の坂道はかなり傾斜がある。また、札所である肝心の観音堂は、本堂から階段で登らなければならないため、車椅子では完全に参拝困難。自動車で十三権者の石仏方面の未舗装道路に回り込んで、自動車の車内から眺望する程度となる。

周辺の名所・観光スポット

秩父ミューズパーク

長尾根丘陵の広大な敷地にスポーツ、音楽、文化の施設を集めた都市公園。クラシックコンサートや自然観察会などのさまざまなイベントが行われ、武甲山を望む展望台やサクラやスイセン、シャクナゲなどの四季の花々も魅力のひとつとなっている。
【身障者用トイレ・駐車場・スロープあり】

■参考リンク:秩父ミューズパーク

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このページの執筆者
@tabisora110