龍潭寺

2016年8月9日寺院

龍潭寺(りょうたんじ)は、静岡県浜松市にある臨済宗の寺院です。「女城主」として知られる井伊直虎の父・井伊直盛が桶狭間の戦いで戦死すると、井伊家の菩提寺であったこの寺に葬られ、その法号と同じ「龍潭寺」という寺号にあらためられました。小堀遠州の作庭と伝わる龍潭寺庭園は国の名勝として指定されています。

旅行先の地図

旅行先の概要

御本尊 虚空蔵菩薩
所在地 静岡県浜松市浜名区引佐町井伊谷1989
交通 JR浜松駅北口から遠鉄バス(「奥山」行き)経由で約55分、「神宮寺」停留所下車、徒歩10分
東名高速道路「三ケ日IC」から車で約20分
拝観料 大人(高校生以上)400円、小人(小・中学生)150円【拝観時間9:00~16:30、休業日8/15、12/22~27】
駐車場 境内下に舗装された無料駐車場(普通車80台、観光バス可)あり。別に身障者用トイレ裏に身障者用駐車場あり
URL
連絡先 龍潭寺 053-542-0480

歴史・由来

龍潭寺(りょうたんじ)は、静岡県浜松市にある臨済宗の寺院で、もとは天平5年(733)に八幡山地蔵寺として行基が開いたとされています。

遠江守・藤原共資の養子となり、井伊谷城を構えて井伊氏の初代当主となった井伊共保(ともやす)が、平安時代の寛治7年(1093)にこの寺に葬られた際、その法号の「自浄院殿」をとって「自浄院」に改められます。

南北朝時代、南朝方の皇子として各地を転戦した宗良親王は、井伊谷城に身を寄せ、この寺を中興し、元中2年(1385)に薨去されると、宗良親王の法号「冷湛寺殿」にちなみ「冷湛寺」に改称されたともいわれていますが、異説もあります。

戦国時代の天文元年(1532)には、井伊直平が寺領を寄進してこの寺を拡大発展させ、黙宗瑞渕(もくしゅうずいえん)を招いて龍泰寺(りょうたいじ)とし、臨済宗に改宗します。

さらに、「女城主」として知られる井伊直虎の父・井伊直盛が桶狭間の戦いで戦死すると、井伊家の菩提寺であったこの寺に葬られ、その法号「龍潭寺殿」と同じ「龍潭寺」という寺号に改められることになります。

「徳川四天王」のひとりとされる井伊直政は、徳川家康のもとで数々の武勲を上げ、関ヶ原の戦い後に近江国に移封されますが、その後も龍潭寺では、彦根藩井伊家による建物などの寄進や藩主の参拝を受けています。

現在、龍潭寺の境内には、江戸時代に建立された本堂をはじめ、開山堂、総門、庫裏、井伊家霊屋などの建物が残り、小堀遠州の作庭とされる「龍潭寺庭園」は国の名勝として指定されています。

車椅子で旅行するポイント

【1】県道沿いに龍潭寺の舗装された無料駐車場。奥に売店もある。しかしここからの参道は階段路のため車椅子は迂回を。
【2】同じ県道沿い、【1】よりも井伊谷宮に近い脇道に車椅子サインがあるのでここを自動車で入る。
【3】山門の階段よりも上のトイレ棟裏に舗装された身障者用駐車場があるのでここで降車して車椅子に乗り換え。
【4】身障者トイレ内部(手すり、非常ボタン、小児用ベッドあり)
【5】有料拝観受付がある庫裡入口までの参道は平坦で車椅子移動可。反対側の山門、子育て地蔵方向へも階段に突き当たるまで移動可。
【6】有料拝観の本堂内部、龍潭寺庭園などは段差があるので車椅子不可。
【7】鐘楼脇から本堂前に入るルートは石畳でやや段差の場所もあるが、介助があれば途中まで車椅子進入も可。
【8】【7】のルートの足元は石畳となっている。幅が狭くすれ違う観光客も多いので行けるところまで。
【9】龍潭寺本堂の前面。仁王門から直線的に本堂前に入るのは階段のため困難だが、【7】からであればより近くで眺望可。





境内配置図 [凡例]
本堂 萬松稲荷 開山堂 井伊家霊屋 墓所 龍潭寺庭園 庫裡 客殿 鐘楼堂 仁王門 子育て地蔵 山門 売店 静岡県道320号引佐舘山寺線 国道257号 国道362号 井伊谷宮

移動のしやすさ

★★★★☆

バリアフリーの状況

階段の参道を経由して山門に至る一般駐車場とは別に、本堂の近くに身障者用駐車場、身障者用トイレが整備されており、境内周辺の参道もある程度までは車椅子で移動できる。有料拝観になっている本堂、開山堂、萬松稲荷、井伊家霊屋といった建物内部や龍潭寺庭園は、さすがに段差があるので車椅子のままでは難しい。大河ドラマの影響で観光客が多く、参道の狭い部分ではすれ違いがしにくいので注意のこと。

周辺の名所・観光スポット

はままつフラワーパーク

浜名湖の湖岸にある植物園で、園内には約3千種、10万本の植物が展示されている。春の夜桜やチューリップ、大温室「クリスタルパレス」の熱帯植物、夏のホタル観賞など、四季を通じて花々やイベントが楽しめる。
【身障者用トイレ・駐車場・スロープ・車椅子貸出・入場料割引(大人半額)あり】

■参考リンク:はままつフラワーパーク

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このページの執筆者
@tabisora110