西蓮寺

2017年12月1日寺院

西蓮寺は、茨城県行方市にある天台宗の寺院で、「常陸高野」ともいわれます。元寇のときに寄進された相輪橖や山門は国の重要文化財に指定されています。西蓮寺の大銀杏は樹齢千年以上という茨城県指定の天然記念物で、紅葉の名所となっているほか、付近には彼岸花や山百合の群生地もあり、「ふるさと山百合まつり」なども開催されています。

旅行先の地図


(この地図の緯度:36.07175, 経度:140.439139

旅行先の概要

御本尊 薬師如来
所在地 茨城県行方市西蓮寺504
交通 東関東自動車道「潮来IC」または「鉾田IC」から車で約30分
拝観料 無料
駐車場 仁王門前や周囲に砕石またはアスファルト舗装の参拝者用無料駐車場あり
URL
連絡先 西蓮寺 0299-56-0107

歴史・由来

西蓮寺は、茨城県行方市にある天台宗の寺院で、俗に「常陸高野」ともいわれています。

延暦元年(782)、桓武天皇の勅願によって、最澄の弟子にあたり、常陸国分寺の講師も務めた高僧の最仙上人が開山したと伝えられています。

鎌倉時代には比叡山塔頭の無動寺から慶弁阿闍梨がこの地を訪れて七堂伽藍を造営したといい、国指定重要文化財の相輪橖(そうりんとう)も弘安10年(1287)に元寇の戦勝記念として慶弁が浄財を集めて造立したものとされ、比叡山延暦寺、日光山輪王寺とともに「日本三相輪橖」のひとつに数えられます。

また、西蓮寺の仁王門は、室町末期の天文12年(1543)に建立され、もとは2階建ての楼門形式だったものを江戸時代の修理で現在の形式に改められたもので、同じく国指定の重要文化財です。

境内の常行堂では、毎年9月24日から30日にかけて、7日7晩にわたって「西蓮寺節」と呼ばれる独特の節回しで僧侶らが不断の読経を続ける「常行三昧会」が行われており、行方市の無形民俗文化財に指定されています。

この常行三昧会は、八幡太郎義家の奥州征伐の道中、地元の唐ヶ崎長者が豪勢にもてなしたため、かえってその力を恐れた義家に滅ぼされてしまい、長者の娘が供養の目的ではじめたのがおこりという伝説があります。

この法要は「仏立て」とも呼ばれ、宗旨に関わりなく新仏の供養を受け付けるほか、参道では食べ物や工芸品、衣類などを売る露店が並ぶ伝統の「西蓮寺市」が開かれてにぎわいます。

西蓮寺の境内には樹齢千年以上という茨城県の天然記念物に指定された大銀杏があり、紅葉の名所となっているほか、付近には彼岸花や山百合の群生地もあり、「ふるさと山百合まつり」なども開催されています。

車椅子で旅行するポイント

【1】県道から看板に従うと仁王門前の駐車場に到着する。墓地手前に砕石敷の駐車場、仁王門前に舗装済の駐車場がある。
【2】仁王門は基壇の段差が越えられれば敷居には板を渡して段差が解消されている。【7】の境内裏手に自動車で迂回する手段もある。
【3】鐘楼脇は手すりはあるが7段の階段になっている。参道をそのまま直進すれば階段は回避可能。
【4】参道を直進すると大イチョウ2号樹の近くに合流してそのまま境内に入れる。
【5】西蓮寺の常行堂前。本堂から舗装された参道が直線的に延び、参道周囲は硬い地面となっている。
【6】西蓮寺の薬師堂。枝道として平坦な参道が延びているので移動可能。
【7】仁王門の段差を避けて庫裏方面から舗装された坂道を登り境内に段差なく進入することもできる。





境内配置図 [凡例]
仁王門 鐘楼 相輪橖 薬師堂 常行堂 藤右衛門稲荷 西蓮寺の大イチョウ(1号樹・2号樹) トイレ 本堂客殿 庫裏 墓地 なめがた夢舞台 玉造第二保育園 防災行政無線 駐車場看板 西蓮寺公民館 茨城県道183号山田玉造線

移動のしやすさ

★★★☆☆

バリアフリーの状況

西蓮寺の入口にあたる仁王門の基壇を介助で越えれば、そのまま参道を直進して大イチョウ2号樹付近から境内のメインの区画に入れる。境内は地面が露出しているが大きな段差はなく、参道部分は直線的に舗装され平坦である。入口がわかりにくいが、仁王門を避けたい場合は自動車で庫裏のほうまで迂回した上、裏手の参道の舗装された坂道を登って境内に入るとよい。

周辺の名所・観光スポット

道の駅たまつくり

「道の駅たまつくり」は、国道354号霞ヶ浦大橋のたもとにある道の駅です。目の前には琵琶湖に次ぐ全国第2位の大きさをもつ霞ヶ浦の風景が広がり、隣接する「霞ケ浦どうぶつとみんなのいえ」ではキリンやカピバラ、ペンギンなどの珍しい動物たちとふれあうことができます。また、地元で穫れた米やわさび菜、水菜などの特産品を直売しているほか、霞ヶ浦の鯉やナマズを材料にした「なめパックン」や「鯉パックン」といったご当地バーガーも人気です。【身障者用駐車場・身障者用トイレ・スロープあり】

■参考リンク:行方市観光物産館こいこい

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このページの執筆者
@tabisora110