会津さざえ堂

2014年1月22日寺院

会津さざえ堂は、白虎隊自刃の地として知られる福島県会津若松市の飯盛山中腹にある六角形の仏堂で、内部に螺旋状のスロープがあり、堂内に安置された西国三十三観音像を廻ることができるようになっています。世界的にも珍しい構造で、国の重要文化財に指定されています。

旅行先について

地図

旅行先の概要

御本尊 (阿弥陀如来、西国三十三観音)
所在地 福島県会津若松市一箕町八幡弁天下1404
交通 JR「会津若松駅」から市内周遊バス「あかべぇ」で約4分、「飯盛山下」停留所下車、徒歩又は「飯盛山スロープコンベア」【車椅子不可、大人250円、小人150円】経由で約5分
磐越自動車道「会津若松IC」から車で約15分
拝観料 境内無料。さざえ堂内拝観【車椅子不可】は大人400円、高校生300円、小中学生200円。
駐車場 さざえ堂の約4百メートル西に砕石敷の「飯盛山駐車場」(無料、駐車台数:80台)あり
URL
連絡先 飯盛本店 0242-22-3163

歴史・由来

会津さざえ堂は、戊辰戦争の際に白虎隊士が自刃した地として知られる福島県会津若松市、飯盛山の中腹にある六角形の仏堂で、「旧正宗寺三匝堂」として国の重要文化財に指定されています。明治時代に廃寺となった正宗寺の境内地にあたりますが、現在は廃仏毀釈の際の経緯により個人所有となっています。

この仏堂は江戸時代の寛政8年(1796)に正宗寺の住職・郁堂が建立したもので、外観は六角形の屋根が三層となっていますが、内部には二重らせん構造のスロープがあり、そのスロープに沿って西国三十三観音が安置され、参拝者が堂内を廻ることによって、三十三観音に参拝したのと同じご利益があるようにしたものです。

会津さざえ堂には右回り・左回りのスロープが別々に取り付けられており、参拝者は一方通行のスロープを頂上まで登ったのち、出口へと降りるまでに一度も他人とすれ違うことがないという不思議な構造で、近世の建築物としては世界的に見ても類例がほとんどない珍しいものとなっています。

堂内の三十三観音は明治の廃仏毀釈により他所へ移され、代わりに「皇朝二十四孝」の額が取りつけられていますが、さざえ堂周辺には神仏習合時代の名残りとして、市杵島姫命(弁財天)を祀る「厳島神社」、白虎隊士の像を奉安する「宇賀神堂」などがあるほか、山上には白虎隊士の墓があり、線香を手向ける人の姿が絶えることはありません。

車椅子で旅行するポイント

【1】正面参道は階段につき100メートル北の「白虎隊伝承史学館」の角から舗装された裏参道の坂道を進む。
【2】赤い鳥居を過ぎると厳島神社の境内地に出る。ここは玉砂利敷で平坦。
【3】さざえ堂正面は階段につき、左手の厳島神社脇のスロープを上り高台へ。
【4】会津さざえ堂。境内はコンクリート舗装済。堂の入口は階段で内部は斜路だが狭く車椅子不可。
【5】さざえ堂から宇賀神堂を経てスロープで飯盛分店下まで移動できるが、以降は石階段につき白虎隊士の墓は車椅子不可。





周辺の名所・観光スポット

鶴ケ城

会津藩松平氏の居城で、戊辰戦争の際は藩兵が立て篭もり明治新政府軍との激戦となった。明治7年(1874)廃城となったが、昭和40年(1965)に天守閣が再建され、現在は「鶴ケ城博物館」となっている。
【城内に身障者用トイレ・駐車区画・スロープ・車椅子貸出(観光案内所)あり。天守閣内は階段につき車椅子不可。】

■参考リンク:会津鶴ヶ城

会津武家屋敷

会津藩家老であった西郷頼母の屋敷を復元したもので、内部はろう人形などで江戸時代の武家の風俗を再現している。名産品を集めた工房やレストランも併設されている。
【身障者用トイレ・駐車区画・スロープ・エレベーター・車椅子貸出あり。正面入口は階段につき土産物売場方面から進入のこと。】

■参考リンク:会津武家屋敷

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このページの執筆者
@tabisora110