天津神社・奴奈川神社

天津神社

2013年12月3日神社

天津神社・奴奈川神社は、新潟県糸魚川市の神社で、平安時代の『延喜式』に載る古社とみられています。春の例祭は「けんか祭り」と呼ばれ、神輿が競い合い荒々しいものですが、次いで行われる舞楽は対照的に稚児が美しい装束で舞うもので、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

広告

旅行先について

地図

旅行先の概要

この神社は拝殿直下までの経路に数段の階段があるので注意してください。詳しくは写真の解説を参照してください。

広告

御祭神 【天津神社】天津彦々火瓊々杵尊、天児屋根命、太玉命
【奴奈川神社】奴奈川姫命、八千矛命
所在地 新潟県糸魚川市一の宮1丁目3番34号
交通 JR北陸本線「糸魚川駅」から徒歩で約15分。
北陸自動車道「糸魚川IC」から車で約5分。
拝観料 無料
駐車場 神社南側に舗装済の無料駐車場あり。他に市役所わきの車道から進入し神社東側に砕石敷の自動車祓所あり。
URL 天津神社奴奈川神社
連絡先 天津神社社務所 0255-52-0036

広告

歴史・由来

天津神社・奴奈川神社は、新潟県糸魚川市の神社で、春の例祭の「けんか祭り」、続く「稚児の舞」といわれる流麗な舞楽で知られています。

「天津神社」は第12代景行天皇の御代に創設され、第36代孝徳天皇の勅願所になったと伝えられる神社で、平安時代の『延喜式』神明帳に「越後国頸城郡 大(おほむわ)神社」とあるのがこの社ではないかといわれています。

古く「一宮明神」と称し、朝廷から賜る神階も「従四位下」と越後国では彌彦神社、居多神社と同様の最高位であったことから、「越後国一の宮」(一説に彌彦神社又は居多神社とも)を称しています。

近世には神仏習合の形態で、境内にあった「神宮寺」(明治時代の神仏分離令で廃寺)が別当寺となり、慶長16年(1611)に徳川幕府から黒印地100石の寄進を受け、社殿修築や祭礼の費用などに充てられており、現在の茅葺き屋根の拝殿も寛文2年(1662)のもの(幣殿は天明2年(1782)増築)です。

この社の春の例祭は「けんか祭り」と呼ばれ、氏子地区である押上地区と寺町地区に分かれた2基の神輿が組んで競り合い、境内を走り回るという荒々しいもので、勝てばその年は豊漁・豊作になるといいます。

けんか神輿が終わると、境内拝殿前にある石舞台で国の重要無形民俗文化財に指定されている舞楽が奉納されますが、これは全12演目のうち8曲を美しい装束を身に着けた子供たちが舞うことから「稚児の舞」と呼ばれており、鎌倉時代に制作された「陵王面」をはじめとする古い舞楽面も残されています。

拝殿後方に「天津神社」の本殿と並んで鎮座しているのが「奴奈川神社」本殿ですが、この神社も『延喜式』の式内社で、もとは棚谷地区にあったものが遷座したものといい、藤原時代の作といわれる檜材の一本造、彩色の木造奴奈川姫神像が祀られています。

広告

車椅子で旅行するポイント

この神社は拝殿直下までの経路に数段の階段があるので注意してください。詳しくは写真の解説を参照してください。
天津神社【1】神社南側に舗装駐車場と参道あるも階段につき車椅子は不可。
天津神社【2】神社北側、市役所脇の車道を通れば境内へ車両の進入可。
天津神社【3】拝殿横に玉砂利敷の自動車祓所。ただし、拝殿下までは低い階段が3段。
天津神社【4】自動車祓所の付近に身障者用トイレあり。
天津神社【4-1】身障者用トイレ内部
天津神社【5】天津神社拝殿。周囲は全て玉砂利敷。正面・脇に階段あり、賽銭箱は階段の上。


天津神社・奴奈川神社境内図

周辺の名所・観光スポット

フォッサマグナミュージアム

世界ジオパークに認定された糸魚川を象徴する地質・鉱物に関する博物館で、糸魚川産の巨大ヒスイ原石や化石・隕石などの展示のほか、地球の誕生や日本列島の生い立ち、その他糸魚川の歴史などについての解説がある。美山公園内にあり、周辺には長者ヶ原遺跡公園、長者ヶ原考古館も立地している。
【身障者用トイレ・駐車場・スロープ・車椅子貸出あり。障害者は入館無料。】

■参考リンク:フォッサマグナミュージアム

このページの執筆者
@tabisora110