安房神社
安房神社は、房総半島の先端に位置し、安房国の一宮として知られる式内社です。朝廷の祭祀にたずさわる家系である忌部氏の祖・天富命が、神武天皇の時代、阿波国(徳島県)からこの地を開拓にやってきたときに祖先神を祀ったのがはじまりとされています。現在は館山市の地名のひとつである「大神宮」は、安房神社の別名であり、かつてはこの付近の村の名前でもありました。
旅行先の地図
旅行先の概要
御祭神 |
【上の宮(本宮)】 主祭神:天太玉命 相殿神:天比理刀咩命、忌部五部神(櫛明玉命、天日鷲命、彦狭知命、手置帆負命、天目一箇命) 【下の宮(摂社)】天富命、天忍日命 【厳島社(末社)】市杵島姫命 【琴平社(末社)】大物主神 |
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所在地 | 千葉県館山市大神宮589 |
交通 | 富津館山道路「富浦IC」から車で約30分 |
拝観料 | 無料 |
駐車場 | 境内に舗装された無料駐車場あり |
URL | 安房神社 |
連絡先 |
安房神社 0470-28-0034 |
歴史・由来
安房神社は、房総半島の先端にある吾谷山(あづちやま)のふもとに位置する神社で、安房国の一宮として知られる『延喜式』式内社です。
神武天皇元年、朝廷の祭祀にたずさわる家系である忌部氏の祖・天富命が、阿波国(徳島県)の開拓を終えてこの地にやってきたときに、祖先神である天太玉命とその妃神である天比理刀咩命を祀ったのがはじまりとされています。
境内の洞窟からは、縄文時代終末期から弥生時代のものと思われる、抜歯の痕跡をともなう人骨や貝輪などの装身具が出土し、これは古代の墓地であったとみられており、人骨は改葬されて「忌部塚」に祀られています。
また、神社周辺の安房郡は、その土地から上がった収益を安房神社の祭祀料などに充てるための「神郡」として位置づけられており、他にはあまり例がなく、伊勢神宮、香取神宮、鹿島神宮、熊野大社・出雲大社、日前神宮・国懸神宮、宗像大社の事例とともに「八神郡」とよばれています。
現在は館山市の地名のひとつである「大神宮」は、安房神社の別名であり、かつてはこの付近の村の名前にもなっていました。
車椅子で旅行するポイント
上の宮 下の宮 厳島社 琴平社 神饌所 御仮屋 旧宝物殿 参拝控処 手水舎 授与所 社務所 斎館 あづち茶屋 車祓所 参道 県立館山野鳥の森 鳥居 大神宮集会所 忌部塚 大神宮義民七人様供養碑:江戸時代に領主の旗本に直訴して処刑された7名の供養碑。 コメリ館山大神宮店 国道410号 |
移動のしやすさ
★★★☆☆
バリアフリーの状況
安房神社境内には身障者用トイレや階段を通らない迂回ルートはあるが、基本的に車椅子ユーザー向けのつくりにはなっていない。特に迂回ルートの「下の宮」直下から「上の宮」に至る区間は舗装されてはいるが傾斜が急な坂であり、まず自力移動は困難で、適切な介助がなければ参拝を断念するのもやむを得ない。また境内の平坦な場所も多くは玉砂利が敷かれている。遥拝だけで無理に社殿まで行かなくとも、参道は桜の名所(ソメイヨシノ)であり、御手洗池にも鴨が長閑に泳いでいたりするので保養にはなる。
周辺の名所・観光スポット
館山野鳥の森
南房総国定公園の中心に位置する自然を楽しむ公園で、22.4hの敷地内には広葉樹の森林が広がっており、季節ごとにホトトギスやツグミなどの野鳥が観察できる。林野庁の「日本森林浴の森100選」に指定されているほか、「ふれあい野鳥館」では工作体験もできる。
【身障者用駐車場、身障者用トイレ、車椅子貸出あり】
■参考リンク:館山野鳥の森