飛瀧神社(那智の滝)

2014年2月4日神社

飛瀧神社(ひろうじんじゃ)は、日本三名瀑の一つ「那智の滝」を御神体とする和歌山県那智勝浦町の神社で、熊野那智大社の別宮です。花山法皇の千日行の伝説にみるように古くから修験道の道場として栄えていました。ユネスコの世界文化遺産にも登録されています。

旅行先について

地図

旅行先の概要

御祭神 大己貴命
所在地 和歌山県那智勝浦町那智山
交通 JR紀伊勝浦駅から熊野交通バス「那智山行」経由で約25分、「那智の滝前」停留所下車
紀勢自動車道「紀伊長島IC」から国道42号経由、車で約2時間10分
拝観料 無料
ただし、「滝壺拝所」入場は志納金300円【車椅子は「滝壺拝所」以外からの参拝不可】
駐車場 なし。周辺の民間有料駐車場(500円程度)を利用。
ただし、神社入口左側に観光バス・タクシー・職員用の舗装駐車場、道路向かいに公衆トイレ利用のための舗装駐車場【身障者用区画1台】があり、入口での乗降は可能。
URL
連絡先 熊野那智大社 0735-55-0321

歴史・由来

飛瀧神社(ひろうじんじゃ)は、日本三名瀑の一つ「那智の滝」を御神体とする和歌山県那智勝浦町の神社で、熊野那智大社の別宮です。

「那智の滝」(一の滝)は高さ133メートルと、1段の滝としては日本最大の高さを誇り、華厳の滝、袋田の滝とともに「日本三大名瀑」の一つとされ、その水しぶきを浴びると延命長寿の御利益があるといわれています。

社伝によれば、神武天皇東征の際、那智の山が光輝くのを見て大滝の霊験を知り、ここに大己貴命を祀ったといいます。その後、仁徳天皇5年(317)に滝を見下ろす高台に社殿を設け、夫須美大神(ふすみのおおかみ)を中心に国造りに関係した12柱の神々を祀り、大滝は「別宮飛瀧権現」として祀ることになったとされています。

寛和2年(986)、藤原兼家の陰謀により19歳の若さで出家した花山法皇には「那智籠千日行」の滝行を始めたという伝説があり、現在一般に「那智の滝」と呼ばれている「一の滝」上流の「二の滝」近くには花山法皇の行在所跡とされるものがあります。

花山法皇を嚆矢として、中世には沙門行誉をはじめ数々の千日行者を輩出した修験道の一大道場であり、滝の左手には経塚が営まれるとともに、執行(しゅぎょう、しぎょう)に率いられた滝衆(滝本聖)と呼ばれる多くの山伏たちが勤仕していました。

毎年7月14日の例祭は「那智の火祭り」として有名で、飛瀧神社の石階段の参道を重さ50キログラム以上という大松明が昇り降りします。これは、熊野那智大社から滝前の飛滝神社への年に一度の里帰りの様子を表したものといわれています。

また、7月と12月には、那智の滝の滝口の大注連縄が張り替えられる「御滝注連縄張替行事」も行われています。

平成16年(2004)には「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。

車椅子で旅行するポイント

【1】飛瀧神社(那智の滝)入口。手前に公衆トイレ、バス停留所。正面鳥居には石階段あり。左脇の舗装駐車場は観光バス・タクシー・職員用で常に混雑しているので乗降注意。
【2】神社入口の道路向かいに公衆トイレ。舗装された駐車場5台分のうち1台分が身障者用区画だが駐車されていることが多い。身障者用トイレあり。
【3】飛瀧神社(那智の滝)の表参道。全線にわたり石階段で車椅子は困難。
【4】神社入口左脇の職員用駐車場の最奥に進入禁止の鉄柵。「車椅子の方はインターホンをご利用ください」の看板が掲げられている。
【5】インターホン呼び出しで職員が解錠、平坦な舗装済通路から車椅子のまま約300メートル先の滝壺拝所へ。
【6】滝壺拝所の下は石階段の参道の先にある一般の拝所。健常者はここから志納料を納めれば階段伝い【したがって車椅子不可】に滝壺拝所、延命長寿の水、護摩堂に行ける。
【7】滝壺拝所から那智の滝を望む。車椅子を含め滝壺拝所に入るには志納料300円が必要だが、代わりに「延命御守」を授与される。





周辺の名所・観光スポット

大門坂

熊野那智大社への参詣道「熊野古道」のうち「中辺路」(なかへち)の一部で、鬱蒼とした杉木立に覆われた中を、全長約600メートル、高低差約100メートルの石畳が続く。かつて通行料を徴収した大きな門があったことから「大門坂」と呼ばれる。
【相当部分が階段状のため基本的には車椅子不可だが、県道43号沿いにスロープで上って坂の様子が見られる場所がある。】

■参考リンク:和歌山県公式観光サイト>熊野古道 大門坂

広告

このページの執筆者
@tabisora110