近江神宮

2014年4月28日神社

近江神宮は大津宮を開いた天智天皇を祀る神社で、皇紀2600年を記念して滋賀県大津市に創建されました。百人一首の巻頭が天智天皇の御製であることから競技かるたの名人位・クイーン位決定戦が行われるほか、天皇が日本初の漏刻を設置した経緯から境内には時計館宝物館も開設されています。また、近代神社建築の代表例とされる社殿は国の登録有形文化財です。

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旅行先について

地図

旅行先の概要

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御祭神 天命開別大神(天智天皇)
所在地 滋賀県大津市神宮町1-1
交通 京阪電鉄石山坂本線「近江神宮前駅」から徒歩約9分
名神高速道路「京都東IC」から西大津バイパス(国道161号)「南志賀ランプ」経由、車で約10分
拝観料 境内無料
ただし、「時計館宝物館」は入館料として大人300円、小中学生150円
駐車場 県道沿い一の鳥居を進むと社殿下に舗装済みの駐車場(収容台数:200台)あり。通常は無料、12月31日~1月5日のみ普通車500円。「時計館宝物館」わきの車いす参拝入口付近にも別途舗装駐車場あり。
URL
連絡先 近江神宮 077-522-3725

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歴史・由来

近江神宮は、近江大津宮を開いた天命開別大神(天智天皇)を御祭神とし、明治以来の地元の創建運動を踏まえ、皇紀2600年にあたる昭和15年(1940)になって滋賀県大津市に創建された神社です。

天智天皇は、中大兄皇子と呼ばれていた皇極天皇4年(645)に中臣鎌足らとともに蘇我一族を滅ぼし、大化の改新を断行して国政を一新しますが、百済救援に派兵した白村江の戦いで唐・新羅連合軍に大敗し、天智天皇(称制)6年(667)、海から離れた近江大津宮に遷都します。

遷都以降、わが国初の体系的な法令とされる「近江令」の制定や全国規模の戸籍である「庚午年籍」の編集などのさまざまな取組が行われますが、「時報」の制度もその一つです。

『日本書紀』によれば、天智天皇10年(671)、水時計である「漏刻」を大津宮の新台に置いて鐘鼓を鳴らして時を知らせたとあり、天智天皇は「時の祖神」と崇められ、境内には和時計その他の社宝を展示する「時計館宝物館」も開設されています。

また、『後撰和歌集』にある天智天皇の御製「秋の田のかりほの庵の苫をあらみわが衣手は露にぬれつつ」が『小倉百人一首』の巻頭首となっていることから、天智天皇は「歌かるたの祖神」ともされています。

毎年正月には競技かるたの日本一を決定する「名人位・クイーン位決定戦」がこの近江神宮で行われ、その模様は末次由紀原作の少女漫画・テレビアニメ『ちはやふる』などでも取り上げられています。

近江神宮は、戦後まもない昭和20年(1945)には、白村江の戦いでの大敗後に復興を果たした天智天皇にあやかり、わが国の文化と国力の回復を念願された昭和天皇の思召しにより勅祭社となりました。

この近江神宮の社殿は、本殿、内拝殿、外拝殿を回廊が取り巻く「近江造」と呼ばれる形式で、近代神社建築の代表例として国の登録有形文化財になっています。

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車椅子で旅行するポイント

近江神宮【1】一の鳥居から境内車道を進むと社殿下、蕎麦店わきに駐車場がある。さらに奥には車椅子用の表示があるので、社殿近くまで車で登れる。
近江神宮【2】奥の車道を登ると正面に時計館宝物館の建物。その付近に別の舗装駐車場と身障者用トイレがある。
近江神宮【2-1】身障者用トイレ内部(シャワートイレ、手すり)
近江神宮【3】歩行者用の表参道から楼門へのルートは階段があり車椅子不可。
近江神宮【4】時計館宝物館近くの車いす専用参拝入口。屋根付きで中はコンクリートのスロープになっている。
近江神宮【5】スロープの途中から見下ろす境内。ほぼ玉砂利敷となっており、本殿・拝殿は高台に位置する。
近江神宮【6】スロープの出口、外拝殿との接続部にも簡易なスロープが置かれている。
近江神宮【7】近江神宮の外拝殿内部。床面は平坦で正面に賽銭箱。内拝殿へは立入禁止。
近江神宮【8】外拝殿右手奥に栖松遥拝殿を経て神楽殿前に至る参拝路あり。ここからは階段につき車椅子不可。


近江神宮境内図

移動のしやすさ

★★★★☆

バリアフリーの状況

近江神宮には身障者用トイレが「時計館宝物館」付近に設けられている。正面の参道から「拝殿」へは高い階段となっているが、左手に「車いす用参拝入口」が設けられているため、横の舗装済み駐車場で車椅子に移乗し、屋根付きのコンクリート製のスロープを通って移動できる。かなりバリアフリーに配慮された神社だが、スロープはそれなりの距離を上ることになるので、介助があったほうがよい。

周辺の名所・観光スポット

近江神宮時計館宝物館

近江神宮境内(楼門左手)にある博物館施設で、昭和38年にわが国初の時計博物館として、水時計の「漏刻」を初めて設置した御祭神の天智天皇にちなんで開設された。館内には、完全な形で現存するものとしては日本唯一とされる江戸時代の「垂揺球儀」をはじめ、さまざまな和時計や社宝の絵画・陶芸などが展示されている。
【身障者用トイレ・階段昇降機・車椅子貸出あり】

■参考サイト:近江神宮>時計館宝物館

このページの執筆者
@tabisora110