大國魂神社
大國魂神社は、東京都府中市の大國魂大神を祀る神社で、かつての武蔵国の総社です。武蔵国内の主要な6社の神を配祀することから「六所宮」とも呼ばれていました。夜間に行われる例大祭は「くらやみ祭り」と呼ばれ、東京都の指定無形民俗文化財となっています。
旅行先の地図
旅行先の概要
御祭神 |
大國魂大神(主祭神) 小野大神、小河大神、氷川大神、秩父大神、金佐奈大神、杉山大神、御霊大神、国内諸神 |
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所在地 | 東京都府中市宮町3-1 |
交通 |
京王線「府中駅」から徒歩で約3分 JR武蔵野線・南武線「府中本町駅」から徒歩で約3分 中央自動車道「国立府中IC」から車で約10分 |
拝観料 | 無料 ただし、「大國魂神社宝物殿」は拝観料金として大人200円、学生100円 |
駐車場 |
境内東側に舗装済みのタイムズ大國魂神社駐車場(昼間30分200円)あり 他にも境内東側奥に「大國魂神社結婚式場」駐車場、西側奥に「車清祓所」の駐車場あり |
URL | 大國魂神社 |
連絡先 |
大國魂神社 042-362-2130 |
歴史・由来
大國魂神社は、東京都府中市にある神社で、大国主神と同体とされる大國魂大神を武蔵国の守り神として祀る、かつての武蔵国の総社です。
この大國魂神社は景行天皇41年(111)の創建とされ、出雲の国譲りの際に交渉役として大国主神のもとに派遣されながらもそのまま3年も居座ってしまったとされる天穂日命の後裔である武蔵国造が代々にわたり奉斎してきました。
その後、武蔵国府がこの地に置かれると、国司が奉斎するようになるとともに、国内にある諸社を国司が巡拝する便宜のため、国内諸神が配祀され、武蔵国総社として位置づけられるようになります。
現在、本殿の両側には武蔵国内の主要6社の神が東殿、西殿の建物にわかれて配祀され、ために「六所宮」とも呼ばれ、東殿は一之宮の小野大神(東京都多摩市 小野神社)、二之宮の小河大神(東京都あきる野市 二宮神社)、三之宮の氷川大神(埼玉県さいたま市 氷川神社)、西殿は四之宮の秩父大神(埼玉県秩父市 秩父神社)、五之宮の金佐奈大神(埼玉県児玉郡神川町 金鑚神社)、六之宮の杉山大神(神奈川県横浜市 杉山神社)となっています。
寿永元年(1182)、源頼朝が妻である北条政子の安産祈願を行い、江戸幕府も社領500石を寄進するとともに、社殿の造替を行うなど、武家の崇敬も篤く、本殿は寛文7年(1667)に徳川家綱の命により再建された朱塗りの相殿造のもので、三間社流造の東殿、中殿、西殿の3棟を横につなげた特異なつくりであることから、東京都の指定有形文化財になっています。
5月上旬に催行される大國魂神社の例大祭は、武蔵国の「国府祭」を起源としており、伝統的に夜間に行われていたことから「くらやみ祭り」と呼ばれていますが、6張の大太鼓が先払いをするにぎやかなもので、東京都の指定無形民俗文化財となっています。
ほかにも、毎年7月20日に行われる「李子祭(すももまつり)」は、源頼義・源義家父子が奥州征伐時の戦勝祈願が成就した返礼として神饌にスモモを供えたことにはじまるといい、頒布品のからす団扇で仰ぐと農作物に害虫がつかず、病気も追い払うことができるとされています。
車椅子で旅行するポイント
移動のしやすさ
★★★★★
バリアフリーの状況
正面の鳥居から参道を通って随神門、拝殿に至るまでは石畳で目立った段差もなく、車椅子での移動はスムーズ。拝殿裏手、本殿脇など石畳以外の場所も薄く玉砂利が敷かれた程度で平坦。正面に舗装された有料駐車場があるが、より車椅子での移動距離を短くしたいのであれば、境内奥の車清祓所、結婚式場の駐車場か社務所通用口で降車するという手もある。観光情報センター裏、境内休憩所裏に身障者用トイレもある。
周辺の名所・観光スポット
武蔵国府跡
古代の武蔵国府の跡地で、国史跡としては大國魂神社境内を含めたエリアが指定されているが、特に役所の建物群が密集していた国衙(こくが)のなかでも中枢建物があった場所が、大國魂神社の境内東側に隣接してあり、史跡整備地となっている。史跡整備地には小規模な展示施設のほか、朱塗りの柱が復元されている。【車椅子用のスロープあり】
■参考リンク:府中市観光協会>国史跡武蔵国府跡