大前神社
大前神社(おおさきじんじゃ)は、宝くじ高額当選のご利益でも知られる、栃木県真岡市にある神社で、五行川沿いに位置しています。創建年代は不明ながら、延喜式内の由緒ある神社で、平将門が戦勝祈願したとの伝説もあります。本社から分祀した若宮社として、日本一大きなえびす像をもつ大前恵比寿神社も境内にあります。
旅行先について
地図
旅行先の概要
御祭神 | 大國主大神、事代主大神 |
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所在地 | 栃木県真岡市東郷937 |
交通 |
真岡鐵道「北真岡駅」から徒歩で約15分 北関東自動車道「真岡IC」から車で約10分 JR「宇都宮駅」から東野バス(宇都宮東武~真岡営業所行き)で約1時間、「大前神社前」停留所下車すぐ |
拝観料 | 無料 ただし、大前恵比寿神社のお水取り拝観は大人500円、小人300円 |
駐車場 | 境内西側に回ると無料の砕石敷の駐車場があります。身障者用トイレも併設されています。 |
URL | 延喜式内 大前神社 |
連絡先 | 大前神社社務所 0285-82-2509 |
歴史・由来
大前神社は、栃木県真岡市を流れる五行川沿いに位置する神社で、かつては神社北方に芳賀沼とよばれる沼が有り、その先端に突き出たような地形になっていたことから、「大崎」の意味でこの名が付けられたとされています。
創建年代は不明ながら、神護景雲年間(767~770)に社殿が再建されたと伝えられ、『延喜式』神名帳の小社でもあるなどの古い歴史をもっており、明治以前は神仏習合により薬師如来を本地仏とし、東叡山千妙寺(いまの茨城県筑西市)の末寺として建てられた大前山千妙寺が別当寺となっていました。
承平5年(935)には、平将門が大前神社の社頭で戦勝を祈願したともいわれ、武家との関係も深く、宇都宮氏麾下で「紀清両党」と称された芳賀氏は、神社の周囲に若色城、御前城を構え、社領の守護職として篤く崇敬したといいます。
一時、宇都宮国綱が豊臣秀吉によって突然改易されて後ろ盾を失ったものの、稲葉正成が越後糸魚川藩からの転封で下野真岡藩の初代藩主となると、ふたたび崇敬を取り戻し、慶安元年(1646)には3代将軍・徳川家光から朱印地8石を認められています。
また、水田の灌漑に重要な役目を果たす五行川の「大前堰」は、しばしば流出して農民たちは難儀していたものの、大前神社の禊所に篭った二宮尊徳が文政10年(1827)に洗堰として改修しています。
大前神社の本殿は桃山時代、拝殿は江戸時代の再建ですが、左甚五郎の再来ともいわれる彫刻家の島村圓鉄らが手がけたもので、神仙、龍、祭神にちなんだ因幡の白兎、「五行川の鯉は釣ってはならない」と言い伝えられる大前神社の神使の鯉などの彫刻や天井画が極彩色でちりばめられた見事なものです。
大前神社の祭神は、事代主神と大国主神、いわゆる恵比寿・大黒のコンビで、もともと開運、商売繁盛、病気平癒、縁結びなどのご利益はあったわけですが、平成に入ってから参拝者のなかに宝くじの高額当選の報告が相次ぎ、高さ20メートルの「日本一のえびす様」が奉納された若宮社の大前恵比寿神社では、特に金運招福のお水取りができるようになっています。
また、境内には多くの摂末社がありますが、本殿裏左側に鎮座する足尾山神社は、日本で最初のバイク・二輪車守護発祥の神社となっており、県内外から多くのライダーが参拝に訪れています。
平成29年(2017)からは、神護景雲年間の再建から1250年にあたることを記念して、「御造替1250年記念事業がはじまっており、拝殿の修繕などのほか、奉祝記念特別朱印帳や金運幸運守の頒布があります。
車椅子で旅行するポイント
境内図中「額殿」は、2017年の御造替1250年記念事業により、位置が東向きから南向きに改められています(曳家を施工)。
移動のしやすさ
★★★★★
バリアフリーの状況
境内はほぼ段差がなく、あってもスロープなどの迂回路が必ずあるので、車椅子での参拝は容易です。身障者用トイレも社殿に最も近い西参道沿いの駐車場内にあり、車椅子ユーザーはこの駐車場で降車して、境内の舗装路を通って参拝するのがもっとも楽かと思われます。五行川沿いの歩道(「関東ふれあいの道」)も車椅子移動可です。
周辺の名所・観光スポット
SLキューロク館
大正時代の代表的な9600形蒸気機関車にちなんだ外観でデザインされた展示施設。9600形蒸気機関車や旧型客車などを展示しており、自由に乗車して見学できるようになっています。隣接して真岡鐵道の真岡駅もあり、休日には動態展示としてSLが実際に運行しています。【バリアフリー施設】
■参考リンク:真岡鐵道 SLキューロク館公式サイト