東大社
東大社(とうだいしゃ)は、千葉県香取郡東庄町にある神社で、「銚子大神幸祭」の浜下りや秋祭の流鏑馬神事で知られています。景行天皇の時代に玉依姫尊を祀ったのがはじまりと伝えられ、東庄の地頭であった東氏をはじめとして、朝廷や武家の崇敬を受けてきました。
旅行先の地図
旅行先の概要
御祭神 | 【主祭神】玉依姫尊 【配祀神】鵜葺草葺不合尊 |
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所在地 | 千葉県香取郡東庄町宮本406 |
交通 |
JR成田線「下総橘駅」から徒歩約30分 東関東自動車道「佐原香取IC」から車で約30分 |
拝観料 | 無料 |
駐車場 | 神社東側に砕石が敷かれた無料駐車場あり |
URL | 千葉県神社庁>東大神 |
連絡先 | 東大神 0478-86-4405 |
歴史・由来
東大社(とうだいしゃ)または東大神(とうだいじん)は、千葉県香取郡東庄町にある神社です。
景行天皇が皇子である日本武尊を追慕して東国を巡幸した折、ここに玉依姫尊を祀る一社を建てて東海の鎮護としたことが始まりであるといいます。
康和4年(1102)、堀河天皇から「総社玉子大明神」の称号を賜ったとされ、以後は玉子(たまご)大明神、王子(おうじ)大明神、これが転訛してオオジンサマとも呼ばれるようになります。
また、この年に海が荒れて住民が困窮した際、海上郡の総社であったこの神社に海神の怒りを解くよう宣旨が下り、海まで渡御して臨時の祭祀を行ったところ、大漁豊作になったといいます。
このことがもとになって、毎年同じ日に神幸があり、のちに20年に一度に改められ、今に続く「式年銚子大神幸祭」が生まれたとされており、香取市の豊玉姫神社、旭市の雷神社の神輿とともに、おおぜいの氏子からを従えた神輿が浜下りをする勇壮な神事が見られます。
また、東庄の総鎮守として、地頭であった東氏の崇敬も篤く、応永年間には東胤家が同じ千葉一族の海上憲胤とともに社殿の修造などを行っていますが、現在の社殿は江戸時代の文政年間に再建されたもので、戦後に茅葺きであった屋根が銅板葺きに改められています。
この下総国香取郡東庄を支配した東氏は、承久の乱の戦功により美濃国郡上郡山田庄を賜ったため、下総国を根拠とする東氏と、美濃国を根拠とする東氏に分かれることになりますが、美濃国の東氏からは、飯尾宗祇に古今伝授をしたことで知られる武将にして歌人の東常縁を輩出しています。
この縁によって、大正時代に東氏宗家から東大社に「伝東常縁筆詠草断簡」が奉納されており、現在は千葉県の有形文化財として指定されています。
毎年10月に行われる秋祭では、これも堀河天皇の治世に始まったとされる伝統の流鏑馬神事が行われていますが、現在は馬上からの騎射ではなく、歩射のスタイルに簡略化されています。
流鏑馬神事では、東庄三十三郷の氏子から奉納された13本の的が竹竿の上に掲げられ、これを神職が射ることになりますが、カラフルな羽がついた矢を拾った人は子宝を授かるという俗信があります。
車椅子で旅行するポイント
本殿 拝殿 神明社 弓道場 社務所 文庫 神輿庫 手水舎 野見宿禰像 神楽殿 芭蕉句碑 駐車場看板 宮本公民館 千葉県道267号下総橘停車場東城線 神苑雲居岬 下総橘駅 |
移動のしやすさ
★★★☆☆
バリアフリーの状況
東大社の正面は石段となっているが、境内向かって左側の公道沿いに1か所だけ石段にスロープが併設されている場所があり、ここから段差なしに境内に入れる。前面道路には停車帯があり少し幅員が広くなっているので、自動車を横付けすることは可能。境内は石畳のほかは地面が露出しているが地勢はおおむね平坦である。身障者トイレは下総橘駅前の公衆トイレが利用できる。
周辺の名所・観光スポット
東庄県民の森
東庄県民の森は、江戸時代に潟湖である椿海(つばきのうみ)の干拓によって成立した水田地帯「干潟八万石」や、水鳥が飛来する「夏目の堰(八丁堰)」を見渡せる丘の上にある県立公園で、約4ヘクタールの面積をもつ。園内には芝生広場、水鳥観察舎、野鳥の広場、八万石見晴台、お花見広場などがあり、バーベキュー施設やテニスコート、弓道場などのスポーツ施設も設置されている。近くには椿海干拓に貢献した鉄牛道機和尚が開いた福聚寺などがある。
【身障者用駐車場、スロープ、多目的トイレ、車椅子貸出あり】
■参考リンク:千葉県立東庄県民の森