姥神大神宮

姥神大神宮

2013年5月12日神社

姥神大神宮は、北海道檜山郡江差町にある神社です。詳しい創建の年代は不明ですが、近世にはニシン漁の祈願社として栄えていた古社で、毎年8月に行われる「姥神大神宮渡御祭」では多くの山車が引き回され、多くの観光客がその勇壮な光景を見物に訪れます。

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旅行先について

地図

旅行先の概要

御祭神 天照皇大神・春日大明神・住吉大明神(住吉三神)
所在地 北海道桧山郡江差町姥神町99
交通 旧JR江差線「江差駅」(平成26年に廃駅)から徒歩約20分
函館バス「姥神町フェリー前」から徒歩約10分
拝観料 無料
駐車場 境内入口に江差町が設置した砕石敷きの駐車場あり
URL
連絡先 姥神大神宮 0139-52-1900

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歴史・由来

姥神大神宮は、北海道桧山郡江差町にある古社で、創建は建保4年(1216年)とも伝わっています。いくつかの候補はありますが、ここも北海道内最古といわれている神社で、明治以降の渡島国の一宮です。

社伝によれば、浦人たちに漁労を教え慕われていた「折居」(あるいは「於隣」)という老婆が、神島(今の鴎島:かもめじま)に出現した老翁から小瓶を授かり、その小瓶の中に入っていた水を海に注ぐと、ニシンの群れが訪れ、大漁になったといいます。

この老婆は神島に弁財天を祀っていましたが、何方ともなく消え去ってしまったことから、その弁財天または老婆を神として祀ったのが、現在の姥神大神宮のはじまりであるといいます。もとはさらに海沿いの津花地区にありましたが、江戸時代に現在地に遷座しています。

こうした経緯から、古くからニシン漁の祈願社として信仰を集めており、毎年8月の「姥神大神宮渡御祭」では、山車が江差の町内を練り歩く勇壮な光景が見られます。「姥神大神宮渡御祭」では、8月9日に宵宮祭、10日本祭(下町巡行)、11日本祭(上町巡行)の日程で、13台の豪華な山車や御輿が繰り出すこととなっており、山車の一部は北海道の有形民俗文化財に指定されています。

また、江戸時代の寛政元年(1789)、ちょうどアイヌと和人の間の武力紛争である「クナシリメナシの戦い(「寛政蝦夷蜂起」)が起きた頃に蝦夷地を訪れていた旅行家の菅江真澄は、この神社を訪れて宮司から創建伝説を聞くなどしており、ニシン漁で港がにぎわっていた当時の江差のようすを含めて、『蝦夷喧辞弁』(えみしのさえき)という紀行文にまとめています。

この神社は松前藩からも崇敬を受けており、9代藩主・松前道広は、『詩経』の一節からとった「降福孔夷」の文字を書いた扁額を寄進しています。ところが、蝦夷地探検に来ていた最上徳内ら幕府の役人が、この文字を当時沿海に出没していたロシア人(「紅夷」)に絡めた「降福紅夷」と読み違えて見咎めため大問題となり、松前藩が支配していた蝦夷地の上知や陸奥梁川藩への国替えにつながったという説もあります。その後、この扁額は幕府をはばかって新たに書かれた「隆民殿」という額に取り替えられました。

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車椅子で旅行するポイント

姥神大神宮【1】前面道路際に鳥居。道路の歩道はインターロッキング舗装で平坦。
姥神大神宮【2】道路反対側にはニシン御殿の横山家。カーブのため路肩広く隣接して駐車場。
姥神大神宮【3】姥神大神宮は小社なので拝殿下まで移動可。ただし、賽銭箱は階段の上。
姥神大神宮【4】近くには幕府軍艦「開陽丸」。船内は展示館。売店を併設し身障者トイレあり。
姥神大神宮【5】開陽丸の先には鴎島。島内散策路やキャンプ場あり。(車椅子不可)


姥神大神宮境内図

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境内配置図 [凡例]
姥神大神宮 社殿 模型山車館 授与所 折居社跡 横山家住宅 江差海上保安署 江差追分会館 北海道電力江差営業所 姥神町フェリー前バス停 江差港フェリーターミナル 江差港 鴎島 開陽丸青少年センター 開陽丸 北海道道215号江差停車場線 国道2228号 北杜市 松前町

移動のしやすさ

★★★☆☆

バリアフリーの状況

姥神大神宮はごく小規模な神社で、建物といえばメインの社殿と境内社、模型山車館、社務所程度のため、移動の距離自体はそれほど問題にはならない。境内脇に砕石が敷かれた駐車場があり、すぐ手前の歩道はインターロッキング舗装されていて平坦である。身障者用トイレは近場では江差追分会館や開陽丸青少年センターのものが使える。

周辺の名所・観光スポット

横山家

江差で代々漁業、回船問屋を営んできた横山家の建物。中はウナギの寝床のようで、ニシン漁全盛期の生活用具などが展示されている。家伝のニシンそばも名物。

■参考リンク:江差町>横山家

開陽丸記念館

オランダで建造された江戸幕府の軍艦「開陽丸」を復元。沈没地点から引き揚げた遺品などを展示。売店・軽食コーナーを併設する。【身障者トイレ(オストメイト対応)あり。「江差観光バリアフリーレジャー用品等貸出事業」として市街地を周遊できる電動カート等の有償貸出あり。】

■参考リンク:開陽丸青少年センター

江差追分会館

日本の代表的な民謡「江差追分」の殿堂。江差追分や民謡に関する資料展示のほか、名人による実演・指導も行われる。【身障者トイレあり】

■参考リンク:江差町>江差追分会館

このページの執筆者
@tabisora110