海津見神社
海津見神社は、千葉県旭市の飯岡漁港を見下ろす高台にある神社で、字名をとって「永井の妙見様」とも呼ばれています。奈良時代に勧請されたという伝えがあり、太平洋に突き出した刑部岬の突端にあったものが、明治時代に現在地に遷座されたといいます。海上安全の御利益で崇敬され、13年に一度の大祭が執行されます。かつては飯岡海岸に寄り付く「天の石笛」が奉納されていましたが今はなく、東日本大震災後のまちづくり活動としてはじまった「石笛の里プロジェクト」で石笛絵馬が再び奉納されるようになりました。
旅行先の地図
(この地図の緯度:35.696969, 経度:140.737499)
旅行先の概要
御祭神 | 豊玉姫命 |
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所在地 | 千葉県旭市下永井53番地 |
交通 |
銚子連絡道路「横芝光IC」から車で約40分 JR飯岡駅から旭市コミュニティバス(飯岡ルート)経由で約20分、「上永井入口」停留所下車、徒歩約5分【ただし階段のある遊歩道を経由するため車椅子不可】 |
拝観料 | 無料 |
駐車場 | 境内石段下に砕石が敷かれた無料駐車場あり |
URL | 飯岡 石笛の里 |
連絡先 | 玉崎神社(兼務) 0479-57-2278 |
歴史・由来
海津見神社は、千葉県旭市の飯岡漁港を見下ろす高台にある小祠です。
奈良時代の宝亀10年(779)9月に勧請されたという伝えがある古い神社で、この地を千葉一族の海上氏が支配した中世には、その氏神であった妙見菩薩の信仰が持ち込まれ、以来、地名(字名)をとって「永井の妙見様」とも呼ばれています。
かつては太平洋に突き出した刑部岬の突端にあったものが、浸食のために何度が場所を変え、明治時代に現在地に遷座したといいます。
地元では海上安全の御利益で崇敬されており、13年目の未年に大祭が執行され、平松岡八幡神社(旭市平松地内)に神輿が渡御する例となっています。
「飯岡石」とよばれる堆積岩の一種に風化して穴が空き、風が吹き込む音が出るようになったものは「天の石笛」と呼ばれる珍しいもので、国学者の平田篤胤も常総地方を訪れた際に霊石として船で江戸まで持ち帰っています。
この「天の石笛」については、源助という漁師が妙見様から賜った石笛の音で時化がくるのを察知し、海難から逃れたという昔話が残されており、かつては飯岡海岸に寄り付いた「天の石笛」を見つけると休漁して神社に奉納していたといいますが、今では護岸工事などによって見ることはなくなっています。
東日本大震災では飯岡周辺も被災しましたが、その後の地元のまちづくり活動としてはじまった「石笛の里プロジェクト」で新たにストラップ状の「石笛絵馬」がつくられ、神社にも再び石笛が奉納されるようになりました。
海津見神社の境内地は80坪ほどで、豊玉姫命を祀る社殿のほか、明治になって合祀された大山阿夫利神社や八坂神社の小祠が見られ、境内裏手にはうっそうとした樹木が生い茂り水が湧いていたといいますが、現在は涸れて龍神(倶利伽羅龍王)の石像のみが建っています。
車椅子で旅行するポイント
海津見神社社殿 大山阿夫利神社 八坂神社 龍神(倶利伽羅龍王) 石垣 絵馬掛 手水舎 鳥居 花壇 遊歩道 飯岡漁港 上永井公園・飯岡刑部岬展望館 ローソン旭飯岡店 上永井バス停 飯岡バイパス東口交差点 飯岡漁港入口交差点 国道126号 千葉県道30号飯岡一宮線 いいおかみなと公園 座頭市住居跡碑 玉崎神社 |
移動のしやすさ
★★☆☆☆
バリアフリーの状況
海津見神社にはバリアフリー設備はないので基本は自動車の車窓から見る程度にとどまる。正面は石段なので境内左手の車1台幅の舗装された坂道を通って頂上まで行くと社殿がすぐそこにある。頂上の倶利伽羅龍王の前は駐車場ではないものの比較的広いスペースになっている。身障者トイレは飯岡刑部岬展望館にあり、直線距離では1キロもないものの、自動車で公道を走れば2キロほどとなる。
周辺の名所・観光スポット
飯岡刑部岬展望館〜光と風〜
「飯岡刑部岬展望館〜光と風〜」は、「東洋のドーバー」と形容される景勝地である屏風ケ浦の西端の高さ60メートルほどの断崖絶壁にあり、太平洋と九十九里浜を一望できる位置につくられた展望施設。館内には周辺の自然環境を紹介するパノラマ展示室や展望デッキがあり、無料の双眼鏡も設置されている。この刑部岬は「日本の夕陽百選」「日本の夜景100選」などにノミネートされているほか、周辺も上永井公園として整備されている。
【身障者用駐車場・トイレ・エレベーターあり】
■参考リンク:飯岡刑部岬(ぎょうぶみさき)展望館 ~光と風~