唐崎神社

2017年4月30日神社

唐崎神社(からさきじんじゃ)は、滋賀県大津市にある日吉大社の境外摂社で、琵琶湖の西岸に面しています。境内に「唐崎の松」が生い茂り、対岸に「近江富士」と称される三上山を望む絶景は「近江八景」のひとつ「唐崎の夜雨」として知られます。古くは「女別当社」と呼ばれ、婦人病、下の病に効験があるとして信仰を集めていました。

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旅行先の地図

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旅行先の概要

御祭神 女別当命(わけすきひめのみこと)
所在地 滋賀県大津市唐崎1-7-1
交通 JR湖西線「唐崎駅」から徒歩約10分
JR琵琶湖線 「大津駅」または 京阪電鉄石山坂本線 「浜大津駅」から江若交通バス(浜大津線)経由で約15分、「唐崎」停留所下車すぐ
名神高速道路「京都東IC」から西大津バイパス「南志賀ランプ」経由、車で約20分
拝観料 無料
駐車場 なし。ただし、150メートル離れた湖岸緑地「唐崎苑」の無料駐車場(普通車30台、身障者用区画あり)が利用できる
URL
連絡先 日吉大社 077-578-0009
ただし、唐崎神社社務所は日曜・祝日10:00~16:00(祈祷受付、御朱印・守札授与)のみにつき、平日は神社正面にある「かぎや」(近江のみたらし団子寺田物産)(木曜定休、電話077-578-0277)で御朱印・守札授与

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歴史・由来

唐崎神社(からさきじんじゃ)は、滋賀県大津市にある、日吉大社の境外摂社のひとつで、琵琶湖の西岸に面しています。

織田信長による比叡山焼き討ち後、その復興に尽力した当時の日吉大社の祢宜・祝部行丸(生源寺行丸)が天正10年(1582)に著した『日吉社神道秘密記』によれば、舒明天皇5年(633)、祝部氏の先祖にあたる琴御館宇志丸(ことのみたちうしまる)が、この地にあった館の庭に松の樹を植えて「軒端の松」と名付けたのがはじまりといいます。

この松の木は「唐崎の松」として知られ、松尾芭蕉が『野ざらし紀行』で「辛崎の松は花より朧にて」と賞したところであり、琵琶湖対岸に「近江富士」と呼ばれる三上山を望む絶景「近江八景」のひとつ「唐崎の夜雨」のシンボル的な存在です。

また、日吉大社の西本宮の主祭神である大己貴尊が、琴御館宇志丸の献言により、この唐崎から船で琵琶湖を渡って比叡山の山上に垂迹し、琴御館宇志丸が追って宝殿を建てて祀ったという伝えもあり、日吉大社との縁が深い神社です。

神社としての創建は持統天皇11年(697)とされ、女別当命(わけすきひめのみこと)を祀りますが、これは琴御館宇志丸の夫人のことであるとも、また松の木の精であるともいわれており、古くは「女別当社」と呼ばれて、婦人病、下の病に御利益があるとして女性の信仰を集めていました。

また、平安時代以降、天皇の災厄を人形(ひとがた)に移して水辺に流す儀式「七瀬の祓」が行われていましたが、『河海抄』によれば、その場所として指定されていた7か所にあたる「大七瀬」のひとつが、この唐崎(辛崎)であるといいます。

毎年4月28日に春季大祭、10月28日に秋季大祭が行われ、巫女による湯立て神楽などもあります。7月28日、29日の両日にかけては、罪穢を祓う「みたらし祭り」が行われ、境内には大きな茅の輪が用意されるとともに、社務所ではオリジナルなトイレのお守り「ちの輪守」が頒布されます。

車椅子で旅行するポイント

※ 唐崎神社には参拝経路に段差があります。詳細は下記の写真と解説記事をご覧ください。

唐崎神社_1.jpg 【1】唐崎神社入口。前面道路はやや広く停車可だが、低い石段が3段ある。備付けの木材をラダーレールのように石段に架けて使用できるが、車椅子ごと持ち上げたほうが楽。
唐崎神社_2.jpg 【2】唐崎神社の境内。社殿と社務所方向に石畳、周囲は平坦な固い地盤で砂地のような感じ。
唐崎神社_3.jpg 【3】唐崎神社の拝殿。後ろに本殿、さらに後ろに唐崎の松が位置している。
唐崎神社_4.jpg 【4】唐崎神社の境内は琵琶湖に接しており、対岸に近江富士の三上山が眺望できる。


唐崎神社境内図

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境内配置図 [凡例]
社殿 唐崎の松 社務所 授与所 近江かぎや 琵琶湖 県営都市公園湖岸緑地唐崎苑 ミニストップ 大津唐崎店 神馬仮屋地 唐崎バス停 ファミリーマート大津唐崎一丁目店(旧サークルK) 国道161号 唐崎駅 堅田 大津

移動のしやすさ

★★☆☆☆

バリアフリーの状況

唐崎神社に駐車場はなく、150メートル北に離れた県営都市公園湖岸緑地「唐崎苑」の駐車場を利用することになるが、神社前面の道路は一部だけ広くなっているので、短時間の停車は可能。この「唐崎苑」の駐車場には身障者用区画と身障者用トイレがある。境内入口は石段3段があり、介助者がいれば、常に脇に備え付けられている木材をラダーレールのように石段に架けて段差を解消することも可能だが、逆に車椅子ごと持ち上げたほうが早い。境内は参道が石畳、他は平坦な砂地のような感じ。琵琶湖に接しているので見晴らしは良く、近江富士を望むことができる。

周辺の名所・観光スポット

近江坂本城址

近江坂本城址は、比叡山焼き討ちを行った織田信長が、元亀2年(1571年)に明智光秀に築城させたもので、琵琶湖西岸に位置する。城内に琵琶湖の湖水を取り入れた水城となっていたため、現在でも水際に石垣の一部を見ることができる。一帯は「坂本城址公園」として整備され、明智光秀の銅像や散策路が設けられている。
【身障者用トイレ・駐車場あり】

■参考リンク:滋賀・ぴわ湖観光情報>坂本城址碑

このページの執筆者
@tabisora110