生身天満宮

生身天満宮 神社
神社
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生身(いきみ)天満宮は、京都府南丹市園部町にある神社です。菅原道真が存命中に創建された、いわゆる生祠の一つと伝えられるところからこの呼び名があり、「日本最古の天満宮」ともいわれます。もとは小麦山に鎮座していましたが、園部城の築城に伴い現在の天神山に遷座しています。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 菅原道真公
所在地 京都府南丹市園部町美園町1号67番地
交通 京都縦貫自動車道「八木西IC」または「園部IC」から車で約5分
JR嵯峨野線「園部駅」西口から徒歩約12分
拝観料 無料
駐車場 鳥居前に舗装済みの無料駐車場(普通車17台・大型車3台)が、境内本殿裏に砕石を敷いた無料駐車場(普通車3台)があります。
URL
連絡先 生身天満宮 0771-62-0535

歴史・由来

生身天満宮(いきみてんまんぐう)は、京都府南丹市にある神社です。

延喜元年(901)の「昌泰の変」で右大臣・菅原道真が大宰員外帥として都から遠く離れた九州に左遷されるにあたり、菅原家代々の知行所であった園部の代官・武部源蔵は、道真から密かに八男・慶能を託されます。

そこで武部源蔵は慶能を養育するとともに、菅原道真の木像を刻み、菅原家の屋敷があった小麦山に生祠を建てて道真の無事を祈ったのが、この神社のはじまりと伝えられています。

現在の「生身天満宮」の名前も菅公を生前から祀ったことに由来しており、「日本最古の天満宮」ともいわれることもあります。

延喜3年(903)、菅原道真が失意のうちに太宰府で亡くなると、生祠は霊廟に改められ、天暦9年(956)には社殿が造営され、さらに正式な神社となっています。

戦国時代には丹波守護の細川家などから軍勢の乱暴狼藉や竹木伐採を禁制とする高札が発給されており、本殿建築などとともに京都府指定文化財の一つです。

承応2年(1653)、園部藩初代藩主となった小出吉親が小麦山に園部城を築城するにあたり、城から見下ろすのは畏れ多いとして、園部川の支流を挟んだ反対側にそびえる現在地の天神山に遷座されました。

生身天満宮の始祖にあたる武部源蔵は、江戸時代には歌舞伎の『菅原伝授手習鑑』に菅丞相から筆法を伝授される家臣として登場し、境内の武部源蔵社に祀られているほか、歴代の宮司もこの武部源蔵の末裔です。

天神山には道真ともゆかりの深い梅園が広がり、早春の花の名所となっているほか、梅の実は自家製の梅干し「合格梅」として加工され、合格祈願をした参拝者などに無料で配布されています。

近年ではテレビ番組『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』の人気コーナー「ダーツの旅」で俳優の松坂桃李が参拝に訪れるなど、さまざまなメディアにも取り上げられています。

車椅子で旅行するポイント

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【1】生身天満宮の正面鳥居前には舗装された無料駐車場があり、園部城を遠望できる場所となっている。

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【2】正面鳥居から摂社を経て本殿に至る参道は石段が続くため、石段を回避する別ルートを進む。

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【3】正面鳥居の左側(北側)に自動車用の参道があるので、こちらを頂上まで進む。

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【4】自動車用の参道の坂道は武部源蔵社を経て本殿の裏手の鳥居へと続いている。

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【5】本殿裏の鳥居から境内に入ると、台数は少ないものの参拝者用駐車場となっているので、ここに駐車する。

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【6】生身天満宮の本殿付近。参道は石畳で舗装され、他も玉砂利が敷かれ平坦になっている。



生身天満宮境内図

境内配置図 [凡例]
大常夜灯 鳥居 梅園 厳島神社 国定国光稲荷神社 祭具庫 絵馬堂 手水舎 社務所 大神宮 秋葉愛宕神社 塞神社 白山姫神社 能楽堂 神輿庫 八坂神社 西宮神社 八幡宮 本殿 授与所 トイレ 車祓所 古札納所 金比羅神社・稲荷神社 老松神社・白太夫神社・紅梅神社 武部源蔵社 宝篋印塔 京都聖カタリナ高等学校 国道9号 園部本町交差点

移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況 生身天満宮は天神山麓に鎮座しているため、周囲の公道と比べると標高差があり、正面参道から本殿まで至るメインのルートは長い石段となっている。しかし、境内北側に車道が整備されており、本殿裏手の駐車場まで自動車でも登れるため、意外と参拝はしやすい。ただし、大神宮などの摂社については経路に石段を伴う。

周辺の名所・観光スポット

道の駅京都新光悦村

「道の駅京都新光悦村」は、京都府南丹市の道の駅で、京都縦貫自動車道の園部インターチェンジ向かいに位置しています。江戸時代に本阿弥光悦が開いた「光悦村」にあやかり、京都の新たなものづくり拠点として整備された工業団地のひとつ、京都新光悦村にちなんだ命名です。地元の特産品やそれらを使ったパン・ケーキ・ハンバーグなどの食事が楽しめるほか、陶芸教室やエコクラフトなどのカルチャースクールも開講しています。
【身障者用駐車場・トイレ・点字ブロックあり】

■参考リンク:道の駅京都新光悦村