胡宮神社
胡宮神社(このみやじんじゃ)は、滋賀県にある神社で、延命長寿の御利益があるといわれます。背後の青龍山に磐座が残り、敏達天皇の勅願ともいわれる古い神社で、かつては多賀大社の別宮とされ、敏満寺の鎮守神として栄えましたが、織田信長らの兵火にかかり衰退し、江戸時代に復興しています。室町時代の旧社務所庭園は国名勝に指定され、紅葉の名所としても知られます。
旅行先の地図
旅行先の概要
御祭神 | 伊邪那岐、伊邪那美命、事勝国勝長狭命 |
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所在地 | 滋賀県犬上郡多賀町敏満寺49 |
交通 |
近江鉄道多賀線「多賀大社前駅」から徒歩約15分 名神高速道路「彦根IC」または「湖東三山スマートIC」から車で10分 |
拝観料 |
無料 ただし、石造聖観音立像(胡宮神社観音堂の床下から伸びた自然石に彫られた聖徳太子作と伝わる観音像)の特別拝観(春・秋)のみ拝観料200円(多賀観光協会 0749-48-1553に要予約) |
駐車場 | 境内に砕石が敷かれた無料の参拝者駐車場あり |
URL | 滋賀県神社庁>胡宮神社 |
連絡先 | 胡宮神社 0749-48-0136 |
歴史・由来
胡宮神社(このみやじんじゃ)は、滋賀県多賀町に鎮座し、平安時代の『延喜式』神名帳にいう「近江国犬上郡 多何神社二座」のうちの一つとされる神社で、多賀大社と同じく伊邪那岐命、伊邪那美命ほかを祀り、延命長寿の御利益があるといわれます。
社伝によれば、敏達天皇の勅願により聖徳太子が創建したともいわれますが、この神社の背後の青龍山には古代の磐座が残っており、もとはこうした巨石への神の降臨を仰ぐ信仰が起源になっているものとみられます。
中世には多賀大社の末社とも奥宮ともされたほか、この地にあった天台宗の敏満寺の鎮守神として栄えましたが、戦国時代には六角氏に味方する久徳氏を支援したとして浅井長政の焼き討ちに遭い、次いで比叡山に味方したために織田信長の焼き討ちに遭って衰退し、江戸時代の寛永15年(1638)になって徳川家光の手により復興しています。
この神社には、鎌倉時代に東大寺再興のための勧進活動を行った俊乗坊重源が寄進した銅製五輪塔が残り、国の重要文化財となっているほか、室町時代の旧社務所庭園は国名勝に指定され、紅葉の名所としても知られており、現在は名神高速道路の多賀サービスエリアからも参拝ができる歩行者用通路ができたため、観光客も多く訪れます。
また、すでに廃寺となっている敏満寺は、中世には48伽藍120坊を抱える巨大寺院で、発掘調査では坊舎のほかにも石垣、土塁、櫓台などが見つかり、城塞化していたことが知られますが、青龍山の山腹には「石仏谷(いしぼとけだに)」とよばれる巨大な中世墳墓群約7千平方メートルが残り、国史跡に指定されています。
車椅子で旅行するポイント
社殿 斎館 大日堂 観音堂 庭園 社務所(旧福寿院) 表参道 御輿倉 遊園地 手水舎 熊野神社 磐座参道 絵馬殿 トイレ 胡宮福祉会館 多賀町歴史民俗資料館 裏参道 国道307号 遊歩道 多賀サービスエリア 名神高速道路 彦根市 多賀大社 湖東三山 |
移動のしやすさ
★★★☆☆
バリアフリーの状況
胡宮神社には車椅子用の設備は特にないが、境内道路を自動車で移動できる範囲が広いので、紅葉などで混雑する時期を除いては、適切な介助があれば、拝殿程度までなら移動することが可能である。トイレは身障者用ではないが、写真のとおり手すりなどが設置されている。なお、多賀サービスエリアは「ぷらっとパーク」となっているので一般道からも施設を利用できる。
周辺の名所・観光スポット
彦根城
彦根藩井伊家の居城で、天守が現存する数少ない近世城郭の一つとして国宝に指定されている彦根城内に開設された博物館。藩庁のあった表御殿の建物を復元している。井伊家伝来の美術品・武具・古文書など多数を提示している。
【身障者トイレ・スロープあり。なお、彦根城天守は急な石階段のため車椅子不可、玄宮園は一部車椅子可。】
■参考リンク:彦根城博物館