足柄山聖天堂
足柄山聖天堂は、静岡県駿東郡小山町の足柄峠にある歓喜天をまつる小堂で、開運や縁結びの信仰をもって知られます。待乳山聖天、生駒聖天と並んで「日本三大聖天尊」の一つとされることもあります。付近には足柄関所跡や足柄城址などの史跡が多くみられ、「足柄万葉公園」として一帯が整備されています。
旅行先の地図
旅行先の概要
御本尊 | 大聖歓喜双身天王(秘仏) |
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所在地 | 静岡県駿東郡小山町竹之下3649 |
交通 |
東名高速道路「御殿場IC」から車で約30分 東名高速道路「足柄スマートインターチェンジ」から車で約20分 |
拝観料 | 無料 |
駐車場 | 付近に公衆トイレおよび砕石敷の駐車場あり |
URL | 大雄山宝鏡寺 |
連絡先 | 足柄山聖天堂 0550-76-3838 |
歴史・由来
足柄山聖天堂は、静岡県駿東郡小山町の足柄峠にある、秘仏の石造の歓喜天をまつる小堂で、「竹之下地蔵尊」として知られる曹洞宗の大雄山宝鏡寺の境外仏となっています。
この足柄山聖天堂は、東京都台東区浅草の「待乳山聖天」、奈良県生駒市・宝山寺境内の「生駒聖天」と並んで「日本三大聖天尊」の一つとされることもあります。
言い伝えでは、その昔、宮中の女官と武士がこの聖天像に願掛けをして両思いになるという霊験を顕したものの、邪教淫祠の類として役人の手によって空船(うつぼぶね)に乗せて海に捨てられてしまいます。
その後、聖天像は相模国のまで流れ着き、土地の者に拾われてふたたび祀られていたところ、弘仁2年(811)、弘法大師空海が見出して足柄山に勧請し、自筆の「足柄山」という扁額とともに奉納したのがはじまりといいます。
足柄山聖天の御利益は開運や縁結び、子授け、延命長寿、病気平癒、年寄りが下の世話にならない、などといったものであり、男女和合の象徴である二股の大根の寺紋を掲げ、毎年4月20日の「聖天堂大祭」では、相模聖天講などによって福餅が撒かれるなどして多くの参拝者で賑わいます。
また、付近には僦馬の党(しゅうばのとう:荷駄を狙う強盗集団)対策として設置された古代の関所である「足柄関所跡」(ただし、現状は黒澤明監督の映画『乱』の城門セットを移築再現したもので実際の場所や規模は不明)や、甲駿同盟を成立させた今川義元に北条氏綱が対抗した「河東一乱」後に築城されたとみられる「足柄城址」、源義光が後三年の役の戦場に赴くにあたって楽人・豊原時秋に笙の奥義を伝授したという古跡「新羅三郎義光吹笙石」などの史跡が多くみられ、「足柄万葉公園」として一帯が整備されています。
車椅子で旅行するポイント
足柄山聖天堂 足柄峠茶屋 足柄関所跡 足柄峠公衆トイレ 足柄城址 新羅三郎義吹笙之石 神奈川県道78号御殿場大井線 東名高速道路足柄サービスエリア・足柄スマートインターチェンジ 大井松田インターチェンジ 南足柄市街 JR御殿場線足柄駅 金時山 |
移動のしやすさ
★★★☆☆
バリアフリーの状況
足柄山聖天堂の境内はそれほど広くはなく、入口に停車して賽銭箱付近まで移動することは可。ただし、入口は坂道にの途中に開いているので周辺交通に注意する必要がある。聖天堂に隣接して足柄峠茶屋、さらに隣に公衆便所(聖天堂の100メートル下)があり、この公衆便所の周囲は砕石が敷かれた駐車場となっている。身障者用トイレも併設されている。
周辺の名所・観光スポット
足柄関所跡
駿河国と相模国の国境(くにざかい)の峠にある古関跡で、足柄街道に面しています。江戸時代には箱根路が東海道のメインルートとなり、こちらは脇街道の扱いとなりましたが、それ以前は交通の要衝であるとともに、東海道の難所のひとつでもありました。付近には足柄城址もあり、足柄山聖天堂とは道路を隔てて向かい側です。
【坂道の途中にあり車椅子向きの場所ではないが、足柄関所の道路向かいには駐車スペースと身障者用トイレがある。】
■参考リンク:静岡県観光公式サイト>足柄の関跡