継松寺

2016年4月20日寺院

継松寺は、三重県松阪市にある真言宗の寺院で、「日本最初の厄除観音霊場」として、奈良時代に行基が建立したと伝えられています。松阪駅からもほど近く、3月には「初午大祭」が開催され、多くの参拝客でにぎわいます。

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旅行先の地図

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旅行先の概要

御本尊 如意輪観音
所在地 三重県松阪市中町1952
交通 JR松阪駅から徒歩で約5分
JR松阪駅から三重交通バスで約7分、「岡寺前」停留所下車、徒歩約2分
伊勢自動車道「松阪IC」から車で約10分
拝観料 無料
駐車場 境内裏手、道路挟んで反対側の角に舗装された参拝者専用駐車場(無料)あり
URL
連絡先 岡寺山継松寺 0598-21-0965

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歴史・由来

継松寺は、三重県松阪市にある真言宗の寺院で、「岡寺」、「岡寺観音」とも呼ばれ、松坂市の中心に位置する松坂駅からも徒歩で行ける距離にあります。

奈良時代の天平15年(743)、聖武天皇の勅命により、伊勢国飯高郡石津郷(いまの松阪市石津町)に行基が開いたのがはじまりと伝えられていますが、その際、天皇がこの寺院の如意輪観音を宮中に迎えて厄年の供養を執り行ったので、継松寺は「日本最初の厄除観音霊場」であるとされています。

後に大洪水で堂宇が流された際、伊勢国度会郡二見浦の漁師であった三津五郎右衛門が、海中から本尊の如意輪観音を拾い上げ、弁財天のお告げによって出家剃髪して「継松法師」を名乗り、石津郷の思寺山でこの寺院を再興したことから、「継松寺」という寺号が生まれました。

また、鎌倉時代の正応年間(1288~1293)、岡山右京亮行武が本堂以下の建物を再建したことから、願主である「岡山」の苗字から一字をとって、それ以降は「岡寺」ともいいはじめるようになったといいます。

さらに、安土桃山時代、伊勢12万石の太守として松ヶ島城に入った蒲生氏郷が、城下が手狭で発展性のない松ヶ島城に代わり、松坂城(松阪城)を新たに築城して城下町を整備するにあたり、天正9年(1581)、時の住職であった政算上人に寺地を与え、次いで古田重治が松坂城主となった慶長17年(1612)に諸堂が整備されたため、継松寺は石津郷から現在地へと移されました。

継松寺では、3月の初午の日を中心とした3日間、恒例の「初午大祭」が行われており、「松阪祇園祭り」、「氏郷祭」と並ぶ「松阪三大祭」のひとつとして、多くの参拝者が訪れます。

この「初午大祭」では、「厄をはじく」縁起物として知られる竹細工の郷土玩具「猿はじき」、「厄をねじ伏せる」という和菓子の「ねじりおこし」などの名物が露店に並びます。

車椅子で旅行するポイント

keishoji_temple_1.jpg 【1】継松寺の正面入口。市街地の細い街路に面している。この場所自体には段差はない。
keishoji_temple_2.jpg 【2】【1】から継松寺山門へ。山門の上り口や敷居が段差となっているため車椅子は不可。
keishoji_temple_3.jpg 【3】継松寺の境内裏手、道路反対側角に舗装された無料駐車場がある。
keishoji_temple_4.jpg 【4】継松寺北側道路沿いに通用門があり、身障者車両は乗降可能。ただし、自動車ではなく、車椅子に乗った状態でここを越えるには敷鉄板に7センチの段差。
keishoji_temple_5.jpg 【4-1】通用門に「お車の方は参拝者駐車場へ……車いすの方はこちらからどうぞ」と看板がある。
keishoji_temple_6.jpg 【5】継松寺の境内。参道は石畳、その他は玉砂利でおおむね平坦となっている。
keishoji_temple_7.jpg 【6】本堂には階段があるが、右手にスロープがあるので本堂の上まで車椅子で移動可能。堂の上も平坦な板張り。


継松寺境内図

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境内配置図 [凡例]
本堂 大師堂 行者堂 香炉 庚申 水屋 庫裡 不動堂 鐘楼 山門 通用門 裏門 岡寺前バス停 参拝者専用駐車場 松阪駅

移動のしやすさ

★★★★☆

バリアフリーの状況

境内は玉砂利か平たい石畳で、所々に階段はあるが、境内北側の通用門で自動車から車椅子に乗り換える分には移動に大きな問題はない。本堂右手にはスロープがあり、車椅子で本堂の上まで移動できるようになっている。なお本堂の上も板張りで平坦。身障者向けのトイレは松坂駅前の公衆トイレを利用のこと。

周辺の名所・観光スポット

御城番屋敷

江戸幕末に松坂城を警護していた紀州藩士たちが住んだ武家屋敷で、文久3年(1863)に建てられたもの。松坂城の直下にあり、石畳になっている通路の両側に生垣に囲まれた建物が見られる。国重要文化財。現在も実際に子孫が暮らしているが、入口付近の住居や土蔵は一般にも公開されている。
【入口付近に身障者用トイレあり】

■参考リンク:松阪市観光協会>御城番屋敷

このページの執筆者
@tabisora110