内外大神宮

2018年9月1日神社

内外大神宮は、茨城県筑西市にある神社で、かつて伊勢神宮の荘園にあたる小栗御厨が置かれた場所に勧請されたものです。内宮・外宮の2つの本殿が並立した伊勢神宮と同様のつくりで、境内の御遷殿などの建造物は国の重要文化財に指定されています。この地域では小栗御厨の支配者だった小栗氏の伝説をテーマに「小栗判官まつり」が行われています。

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旅行先の地図

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旅行先の概要

御祭神天照大神、豊受大神ほか
所在地茨城県筑西市小栗1番地
交通 北関東自動車道「桜川筑西IC」から車で約15分
拝観料 無料
駐車場 境内に砕石が敷かれた無料の参詣者駐車場あり
URL
連絡先不詳

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歴史・由来

内外大神宮は、茨城県筑西市ある神社で、中世に伊勢神宮の荘園にあたる「小栗御厨」が置かれた場所に鎮座しています。

継体天皇の御代に創建され、大同元年(806)に社殿が造営されたと伝わりますが、常陸平氏の大掾氏の一族がこの地に土着して小栗氏を名乗るようになると、小栗御厨の下司職を代々世襲して支配します。

小栗氏は隣接地に小栗城を構えていましたが、室町時代の応永30年(1423)、当主・小栗満重のときに「小栗満重の乱」を起こし、鎌倉公方・関東公方に居城を攻められて自刃し、内外大神宮も兵火により焼失しています。

この小栗満重は中世の説経節や近世の歌舞伎、浄瑠璃に登場する「小栗判官」のモデルとされ、近年でも哲学者の梅原猛脚本のスーパー歌舞伎『オグリ・小栗判官』、宝塚歌劇団花組公演『オグリ! ~小栗判官物語より~』などで知られています。また、地元でも毎年12月に合併前の協和町の時代から「小栗判官まつり」を開催しており、茨城県指定無形民俗文化財の「小栗太々神楽」などの伝統芸能のほか、武者行列のパレードが披露されています。

この小栗判官伝説には異伝にありますが、一般には小栗落城後に落ち延びた小栗判官が、相模国郡代の横山大膳の娘・照手姫を強引に妻としたためその恨みを買って毒殺されるものの、閻魔大王の計らいで癩病者の姿で蘇生し、遊行上人の導きと熊野権現の加護により、湯の峰温泉のつぼ湯に入浴して全快し、照手姫とも結ばれるというストーリーになっています。

内外大神宮の神明造りの「内宮本殿」は、壁の墨書などから江戸時代の延宝7年(1679)に地元の大工により建立され、「外宮本殿」も同年の建立と判明しており、境内にはほかに茅葺き屋根の天正2年(1574)建立の「御遷殿」なども残されています。

伊勢神宮と同じく内宮・外宮の本殿が並立する構成で、全国の御厨に勧請された神明社のあり方がわかる貴重な建築物として、国の重要文化財に指定されています。

車椅子で旅行するポイント

内外大神宮_1.jpg【1】内外大神宮の入口には砕石を敷いた駐車場があるが、さらに鳥居の奥へも自動車で進入可能となっている。
内外大神宮_2.jpg【2】奥にも砕石の駐車場があり、正面参道は石段だが、左手にコンクリート舗装の境内道路の坂道が見える。
内外大神宮_3.jpg【3】境内道路を登ると拝殿・御遷殿などがある高台の境内まで出られ、ここも砕石が敷かれている。
内外大神宮_4.jpg【4】拝殿の裏手には内宮・外宮本殿が見えるが、アプローチは石段となっているので移動不可。
内外大神宮_5.jpg【5】御遷宮は覆屋に囲まれているが、拝殿と同一敷地のため近くまで寄って見られる。


内外大神宮境内図

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境内配置図 [凡例]
内宮本殿 内宮御門 外宮本殿 外宮御門 拝殿 御遷殿 手水舎 神楽殿 馬場 トイレ 鳥居 宮本公民館 小栗城跡 


移動のしやすさ

★★★☆☆

バリアフリーの状況

内外大神宮には特にバリアフリー設備はないが、正面左手の舗装された境内道路から拝殿付近まで自動車が入れる。国重要文化財の御遷殿も同一境内にあり、覆屋越しだが間近に見ることができる。ただし境内道路の幅員は車1台分で急坂につき運転注意のこと。本殿は拝殿よりも高い位置にあるため階段以外ではアクセスできない。

周辺の名所・観光スポット

しもだて美術館

しもだて美術館は、筑西市の中心市街地のしもだて地域交流センターアルテリオ3階に入居する公設の美術館。陶芸家の板谷波山や洋画家の森田茂をはじめとして、筑西市ゆかりの作家の作品を主体に展示しているほか、各種の企画展も開催されている。ガラス張りの空中展示プロムナードからは関東百名山のひとつの筑波山を望むこともできる。
【身障者用駐車場(地下)・トイレ・エレベーター・無料車椅子レンタルあり。障害者手帳所持者と付添1名は入館無料。】

■参考リンク:しもだて美術館

このページの執筆者
@tabisora110